谷口彰悟が体現する「いい顔」の秘訣 ダメだと思った先に成長はある

原田大輔
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1日24時間をどうデザインするか

1日24時間をデザインするという言葉をはじめ、恩師からもらった言葉は今も生きている 【佐野美樹】

 川崎フロンターレのクラブハウスでインタビューを終え、こちらがお礼を伝えると、谷口彰悟は「さすがに高校時代の話は尽きないですね。ついつい熱くなっちゃいますね」と言って、笑いながら部屋を出ていった。

 その言葉を聞いて、谷口の原点は、やはり高校時代にあるということを確信した。
 通っていた熊本県立大津高校のサッカー部監督であり、恩師と慕う平岡和徳から聞いた言葉の中に、谷口が印象に残っている語句があるという。

「1日24時間をしっかりデザインする。この言葉はものすごく心に残っていますね。限られた時間をどう使うかというところを高校生のうちから考えるようになったのは大きかった。これは今の生活にも生きていますね。高校生のときは、サッカーをやっているのは1日で多くても3時間くらい。だからこそ、それ以外のところでも、いかにサッカーを中心に考えることができるか。寝ることも大事だし、食べることも大事。もちろん、勉強することもそう。平岡先生からは、そういうところもしっかりと考えながら生活しなさいと言われていました。他にも、課題発見能力と問題解決能力。さらには自主性という言葉もよく言われました。自分の課題を見つけて、自主的に改善し、取り組んでいくことができるかということです」

 谷口には高校時代に、好きな時間があったという。それが朝6時過ぎから始まる朝練だった。これに参加するために、谷口は毎朝4時半には起床して、5時21分発の始発電車に乗って通学していたのだから、恐れ入る。
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著者プロフィール

1977年、東京都生まれ。『ワールドサッカーグラフィック』の編集長を務めた後、2008年に独立。編集プロダクション「SCエディトリアル」を立ち上げ、書籍・雑誌の編集・執筆を行っている。ぴあ刊行の『FOOTBALL PEOPLE』シリーズやTAC出版刊行の『ワールドカップ観戦ガイド完全版』などを監修。Jリーグの取材も精力的に行っており、各クラブのオフィシャルメディアをはじめ、さまざまな媒体に記事を寄稿している。

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