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【RIZIN】シウバ欠場でミルコとの再戦は幻に　 “神童”天心がMMA挑戦 RENAは強敵と

スポーツナビ 2016年12月14日 19:00

１４日に行われた記者会見では、RENAの対戦相手の発表、那須川天心の参戦、トーナメント優勝者のベルト、トロフィーの披露などが行われた【スポーツナビ】

　年末の格闘技ビッグイベント「RIZIN FIGHTING WORLD GP 2016 無差別級トーナメント 2nd ROUND / FINAL ROUND」（１２月２９日、３１日／埼玉・さいたまスーパーアリーナ）の記者会見が行われ、トーナメント２回戦に出場予定だったヴァンダレイ・シウバの欠場が発表された。

シウバ、交通事故のケガが癒えず欠場へ

シウバ欠場の経緯を説明する榊原実行委員長【スポーツナビ】

　シウバの欠場について榊原信行実行委員長は「本人とも１１月中旬に話した。春先の交通事故を受け、年末のグランプリに最高の状態で戻ってくるつもりだったが、ドクターストップが解除されなかった。本人は１００パーセントじゃなくてもリングに上がれと言われれば上がると話していたが、家族、関係者らが、ただのワンマッチでなく、グランプリで３試合勝ち上がれるだけの体調を整えられるかと。チーム・ヴァンダレイと３日間膝を突き合わせて話した時は、本人から『神の思し召し』だと話し、グランプリに出ると言っていた。主催者としてはカードを変えたくないし、リングに上がって欲しかった。ただ帰りの飛行機で考えたのは、ファンが見たいのは何なのかと。気持ちだけあっても、ミルコのローキックを受けて、生涯ヴァンダレイがリングに上がれないパーマネントなケガがあったらどうするのかと。プロモーターとして悩んだが、ファンが見たいのは準備を整え、メンタルもフィジカルも万全のヴァンダレイのはず。残念な思いですが、今回はヴァンダレイの欠場を発表となった」と説明。それでも「ヴァンダレイとミルコの、ベストのコンディションでの試合を、来年のRIZINで見せる」と約束している。

　これによりミルコの相手が空白となったが、「（ミルコは）仮想ヴァンダレイと翌々日に２試合するための練習をしていた。それに見合うスパーリングパートナーも決めていた。それは狂うが、それが勝負の綾。今、世界中のプロモーター、選手から選ぶように最終調整している」と新規参戦選手が発表されることになると明言。「世界中からオファーが来ている。ヒース・ヒーリングから『練習しているから』と連絡がきているし、ジェロム・レ・バンナも『（昨年のドタキャンの）恩返しを含めてオレが戦う』とか。ROAD FCのマイティ・モーなど、世界のプロモーターからも連絡が来ている。（その中から）世界最強を決める担保ができる実力、知名度、実績のある選手を来週には伝えたい」と、シウバ戦が白紙になったミルコにとっては、さらなる強敵が組まれる可能性があると話した。

高田本部長も天心に期待「格闘界の“二刀流”に」

RIZIN皆勤賞で、強敵を迎え撃つことになるRENA 【スポーツナビ】

　またこの日は追加対戦カードも発表され、ＲＥＮＡの対戦相手がポーランド出身のハンナ・タイソンに決定。またＤＥＥＰフライ級王者の和田竜光はカイ・カラフランス（オーストラリア）とのワンマッチに臨む。そして、キックボクシング界の“神童”那須川天心の参戦も決定。大晦日のリングでＭＭＡ初挑戦となることが発表された。

　会見に出席したＲＥＮＡは、「昨年末、ＭＭＡは１回限りだと思っていたのですが、RIZINが始まってからこの１年、シュートボクシング（ルール）でもやらせていただいたし、皆勤賞は私とギャビ（・ガルシア）など数少ないです。跳びつき腕十字、忍者チョークで勝利し、このRIZINから始まったＲＥＮＡも１周年なので、この１年の成果を出したいと思います」と意気込み。また対戦相手のタイソンについては、「打撃に自信があると思うけど、私も自信があるので打撃でＫＯも考えています。ＲＥＮＡが（打撃か関節技か）どちらで勝つのかも楽しみにして下さい」と２０１６年は勝利で締めくくると宣言した。

RIZINでMMA初挑戦となる“神童”那須川天心【スポーツナビ】

　一方、初参戦となる那須川は「緊張しすぎて頭が真っ白」と素直な気持ちを話しつつも、「RIZINから話をもらってＭＭＡに挑戦することになりました。朝鮮を無謀と思う人もいるかと思うのですが、僕は本気で必ず良い試合をする自信があるので、ＭＭＡとキックの“二刀流”。今はキックボクシングを背負う思いでやっていますが、これからは格闘技を背負っていきたいなと思います」と、早くもＭＭＡでの活躍も約束した。

高田統括本部長も那須川の活躍に期待【スポーツナビ】

　那須川については高田延彦統括本部長も「待ってました。那須川天心。われわれも業界もファンも待ってました。１年越しの思いが成就した結果。注目しています。天心のことを考えたのですが、１８歳ですよね？　キックの世界で数十年に１人の逸材。スーパースターになれるポテンシャルを持っています。今、“二刀流”と言うと誰を思い浮かべますか？　多分、今日現在“二刀流”と言ったら野球界のスーパースター・大谷翔平選手。そこに並ぶ格闘界の“二刀流”と呼ばれて欲しい」と大きな期待を寄せた。