【DDT】HARASHIMAが石川を倒しKO-D王座奪取 竹下&ベイリー組がタッグ王座初戴冠

高木裕美

HARASHIMAは次期挑戦者に入江を指名

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 4日のDDTプロレスリング「大阪オクトパス2016〜浪花節だよプロレスは〜」大阪・エディオンアリーナ大阪第一競技場大会では、3大タイトルマッチなどが行われ、2355人を動員した。

 メインイベントのKO-D無差別級選手権試合では、今年の「DDTドラマティック総選挙2016」1位獲得のHARASHIMAが、王者・石川修司を破り、9度目の戴冠。12.25東京・後楽園ホールでの初防衛戦の相手には、11.6DDTフェス新木場大会でタッグマッチながらフォールを取られた入江茂弘を指名した。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 石川はHARASHIMAのプランチャを受け止め、鉄柱に投げつけると、さらに背中へのフットスタンプ、コブラツイスト。15分過ぎにはHARASHIMAを豪快に場外へ投げ捨て、大ダメージを与える。だが、場外カウント19でリングに戻ったHARASHIMAは、スプラッシュマウンテンをカウント2でキックアウトしてみせると、張り手の応酬から顔面に反則のナックルをヒット。さらにファイヤーサンダーを切り返し、スワンダイブ式蒼魔刀でフィニッシュを決めた。

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 試合後、自分に挑戦の機会を与え、応援してくれたファンに感謝の気持ちを示したHARASHIMAは、初防衛戦の相手に「タッグで取られて、シングルでやり返さないと気がすまない」と、入江を指名。アメリカ遠征から一時帰国中の入江も「KO-Dのベルトを巻いて向こうでタイトルマッチをやり、世界でDDTのすごさを知らしめたい」と、その場で受諾した。

 8度目の王座返り咲きを果たしたHARASHIMAは「3月のスーパーアリーナ、さらにその先も突っ走ってやる」と、長期政権に自信。一方、入江は「後楽園が終わったらすぐにでもアメリカに戻るつもり。ベルトは自分がもらっていく」と、海外での防衛ロードを視野に入れた。

竹下&ベイリーがDAMNATIONの勢いを止める

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 セミファイナルのKO-Dタッグ選手権試合では、竹下幸之介&マイク・ベイリー組が、佐々木大輔&遠藤哲哉組から王座を奪取した。

 佐々木らDAMNATIONは今年の「DDTドラマティック総選挙2016」ではユニット部門で第1位を獲得。シングル、タッグ、6人タッグのベルトを独占し、名実共にDDTのトップに躍り出た。その勢いを見せ付けるかのように、佐々木と遠藤は序盤戦、同時に場外へトペを決めると、その後も息の合った連係を披露。15分過ぎには、竹下に対し、遠藤の450°スプラッシュから佐々木がミスティカ式クロスフェースでとらえ、あと一歩まで追い込む。しかし、竹下も佐々木にラリアットで反撃に出ると、ベイリーが遠藤を場外へのシューティンスターアタックで足止めする間に、竹下が佐々木をジャーマンスープレックスで仕留めた。

ベルトは越前屋俵太さんへ移動

【写真:SHUHEI YOKOTA】

 数奇な運命を辿り続けるアイアンマンヘビーメタル級王座が、またしても意外な人物の手に渡った。

 8.28東京・両国国技館大会では、王者・大鷲透から両国名物の焼き鳥、さらには南海キャンディーズの山里亮太さんへと移動。その後、今回の大阪大会のために山ちゃんに奇襲が仕掛けられ、紆余曲折を経て、この日の時間差入場バトルロイヤルの直前には、またもベルトは大鷲の元へカムバック。だが、24時間、常に狙われ続け、不眠不休だった大鷲が試合前に眠りこけてしまい、胸の上にあった「551蓬莱」の豚まんに王座が移動した状態でバトルロイヤルがスタート。

 来週からアメリカへの無期限海外遠征に旅立つ菊タローが試合を制するも、試合後、控室に戻った菊タローは、安心したのか、こたつで爆睡。そこに松井レフェリーが通りかかり、王座はこたつ、さらにはそのこたつを持ち帰ろうとした越前屋俵太さんへと移動した。

 かつては「探偵!ナイトスクープ」の初代探偵を務めるなど、タレントとして幅広く活動しながらも、近年は芸能の仕事を休止し、書家として活動していた俵太さんだが、アイアンマン王者となったことで、新たな境地を切り開きそうだ。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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