前走好走馬の取捨がカギを握る データが語るチャンピオンズCの穴馬

JRA-VANデータラボ

昨年は大波乱となった一戦

 暮れのダート王決定戦・チャンピオンズC。前身のジャパンCダートから名称を変え、中京競馬場に移動して今年で3回目になるが、昨年は12番人気の牝馬・サンビスタが優勝して大波乱となった一戦だ。今年はどの馬がタイトルを手にするのか、データから分析したい。

 データの分析には、JRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JV、馬天楼 for データde出〜たを利用した。集計対象は、ジャパンCダート(06〜07年は東京2100m、08〜13年は阪神1800m)時代も含めた過去10年としている。

人気別成績

【表1】 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 過去10年の人気別成績では、1番人気が複勝率70.0%と安定しているものの、チャンピオンズCとなったここ2年はコパノリッキーが12、7着に敗退。同馬以外の1番人気なら問題ないのか、中京に変わって1番人気がアテにならなくなったのか判断は難しいが、同馬も含め4年連続で連対を外しているのは気にかかる。

 表の下に記したように、1〜4番人気、5〜8番人気、9番人気以下と区切ると、5〜8番人気でも連対率や複勝率は上位人気と互角で、複勝回収率は121%と高い。中京のここ2年も14年はナムラビクターが8番人気2着、15年はサウンドトゥルーが5番人気3着と馬券に絡んでいるため、今年もこのあたりの人気馬には注目したい。

年齢別成績

【表2】 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 年齢別では、5歳馬が最多の9連対をほこり、勝率〜複勝率もトップ。これに続くのが6歳馬で、3歳馬も出走があれば好走確率は6歳と互角だ。

 対して、4歳馬は連対率ひと桁台にとどまり、特に11年以降は【0.0.1.17】。12〜14年には4歳で1番人気に推されたローマンレジェンド4着、ホッコータルマエ3着、コパノリッキー12着と3連続で連対を外してしまった。

 また、7歳以上も【0.1.1.26】。穴馬が多いので致し方ない面もあるが、5番人気以内に推された馬でもヴァーミリアンが8、14着、エスポワールシチーが10、7着、ワンダーアキュートが5着、そしてローマンレジェンドが14着と、実績馬が苦戦を強いられている。

チャンピオンズC過去2回の結果

【表3】 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 中京では2回しか行われていないため、枠や脚質の傾向はまだ掴めない。一応、6枠以内、12番以内の馬が1〜3着を占めており、7〜8枠では一昨年にコパノリッキーが1番人気12着、昨年はホッコータルマエが2番人気5着に敗退した。

 展開面では、一昨年が1000m通過62秒3、昨年が60秒2とまったくペースが異なる。その結果、一昨年の先行勢同士の決着とは一転、昨年は完全な前崩れで大波乱となった。好走馬の上がり3ハロンは、昨年1着のサンビスタ以外は36秒3〜7だったが、予想の参考にするのは難しい。ただ、4コーナー大外を回った馬は届いておらず、昨年2着のノンコノユメは最内。3着のサウンドトゥルーは直線に向いてから大外に持ち出しての追い込みだった。

中京ダート1800m枠番別成績(12年〜)

【表4】 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 参考までに中京ダート1800mの枠番別成績を調べると、さほど大きな差は出ていなかった。ただ、単複の回収率がともに70%を割っているのは3、4、5枠。過去2回のこのレースでも、馬券に絡んだ6頭のうち3〜5枠は1頭のみ。表3と併せて考えると、少なくとも1〜2枠は悪くなさそうだ。

 また、脚質は1000万条件以上のレースを対象に調べたが、好走確率からも回収率からも、前で勝負した馬が良い傾向にある。もっとも昨年が差し−追込決着だったように、G1ともなれば強力な末脚を発揮する馬もおり、まずは展開の読みが肝心だろう。

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