凱旋門賞の有力馬、力関係を徹底解説 6連勝中のポストポンドが中心
マカヒキの挑戦、いよいよ
調教で絶好調をアピールしたマカヒキ(右)、日本馬悲願の凱旋門賞制覇なるか 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
GI4勝を含む6連勝中のポストポンドが主役であることは衆目の一致するところ。馬場の巧拙も展開も問わず、地力勝負でライバルをねじ伏せる取り口に隙はない。死角らしい死角が見当たらない、戦績通りに不動の本命と評していいだろう。今回もまずは中団より前の位置に構え、先頭を射程圏に入れながら仕掛けのタイミングを計る形になるか。
今年はロンシャン競馬場ではなくシャンティイ競馬場での開催だが、レースに向けて馬場の内側10mほどを仮柵で保護し、当日にグリーンベルトが出現するメンテナンス態勢は例年通り。ならば、中団より前で直線を迎えるべき凱旋門賞の勝ちパターンにも大きな変化はないはず。自ずと、ポストポンドの前後で流れに乗ることが勝利への近道となる。
英愛ダービー馬ハーザンドは馬場状態も鍵
マカヒキとファウンドはポストポンドの後ろから末脚の切れ味に賭ける。マカヒキはデビューからしばらくは行き脚がつかず、後方に収まることが多かったが、ダービーでは好枠を利して中団から抜け出した。日本ほど序盤の流れが速くならない欧州のレースであれば、中団辺りの位置取りは必須。ダービーと同じレースをできれば理想的だ。
昨年は出遅れて不本意な結果に終わったファウンドだが、中団より前からでも勝負できる馬。いつも何かに負けてしまうものの、結果的にマークする相手が見込み違いだったケースもある。目標をゴールデンホーン1頭に絞った昨年のBCターフでは見事な差し切りを演じており、ポストポンドが勝ち負けになるなら待望の勝利を手にしても不思議はない。今年のキングジョージを制した僚馬ハイランドリールに前を任せる展開が、前走の愛チャンピオンSで結果につながっているのも心強い。