“変化の少なさ”は強さの証し B1中地区 川崎ブレイブサンダース編
チームの大黒柱は身長210センチのニック・ファジーカス(左)。その高さを生かしペイントエリアで絶対的な力を発揮する 【B.LEAGUE】
昨シーズンのNBL優勝メンバーが残留
チームの大黒柱は210センチのセンタープレーヤー、ニック・ファジーカスだ。高さを生かしてペイントエリアでは絶対的な力を発揮する。パワフルなタイプではないが、リーチが長く、しなやかな身のこなしで相手をかわしていく。シュートタッチの柔らかさに特長があり、時折見せるロングレンジの3ポイントシュートも高確率で決める。
インサイドがファジーカスなら、アウトサイドには辻直人がいる。日本代表でもエースとして活躍する彼は、チームを率いる北卓也ヘッドコーチの現役時代を彷彿(ほうふつ)とさせる“クラッチシューター”(勝敗を分ける局面で実力を発揮できる選手の意)ぶりを発揮。ピンチになればなるほど集中力が上がり、立て続けに3ポイントシュートを決めて見せる。彼の1本のシュートがチームに勢いをもたらす。
チームのまとめ役は明るいキャプテン
篠山は明るいキャラクターの持ち主で、チームメートからの信頼は厚い。学生時代には試合日と母親の誕生日が重なり、応援に来ていた母親のために、試合後のベンチでチームメートと一緒にバースデーソングを熱唱したというエピソードもある。
指揮を執るのは、6シーズン目となる北卓也ヘッドコーチだ。前述のとおり、現役時代はクラッチシューターとして名を馳せ、1999−2000シーズンのJBL(日本バスケットボールリーグ)では優勝を果たし、MVPも受賞した。95年の入社以来、チーム一筋で、選手としてもコーチとしても申し分ない実績を残してきた。
若手選手の起用も積極的で、シーズン当初は実戦を経験させ、多少の失敗には目をつぶる懐の深さがある。そのため、チーム全体が伸び伸びとプレーできており、それが苦しいシーズン終盤になって生きてくる。それが安定したチーム力の維持につながっている。
昨シーズンでいえば長谷川技が成長し、プレーオフではチームの窮地を救うプレーを見せた。ベテランのジェフ磨々道も自分の役割をしっかりと果たし、目立ちはしないもののチームの結束を高める働きで勝利に貢献した。
強さの源は裏返せば弱点になることも!?
高いレベルで安定はしているものの、いつも通りのプレーができなかった時にいかに調整するかが重要だろう。ただし、軌道修正をする力もリーグ屈指。連敗を重ねたり、大きく負け越したりすることはないのではないか。NBLラストシーズンの歓喜を胸にしまい込み、ファンとともに新たな歴史の1ページを飾るべく、Bリーグファーストシーズンに臨む。
【スポーツナビ】
バスケ最強SNS「スポナビバスケ」運用スタート!
【スポーツナビ】
※リンク先は外部サイトの場合があります
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ