小猪木がマジメに語る西口15周年 9月は大阪、九州で「元気を与える」

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15周年アニバーサリーイヤーの西口プロレス、アントニオ小猪木にインタビュー 【スポーツナビ】

“お笑いプロレス”として2001年2月に旗挙げ興行を行った「西口プロレス」。それから15年が経ち、今年は15周年のアニバーサリーイヤーとなっている。

 その目玉の1つとして、9月には大阪&九州でのツアーを敢行。所属選手のほとんどが参加し、ここまで培ってきた“戦いと笑い”を全国にお届けする予定だ。

 今回は団体の大黒柱、アントニオ小猪木にインタビュー。15年の振り返りや、今回のツアーについて、マジメに話を聞いてみた。

お笑いプロレスに国境はない!?

西口プロレスを熱く、マジメに語る 【スポーツナビ】

――今年2月で15周年を迎えた西口プロレス。9月には大阪、九州、東京と大会が組まれていますが、これだけの連戦は初めてですか?

 他団体に参戦しての連戦はありましたが、団体としてこれだけの数をこなすのは初めてですね。

――その中で最初のビッグマッチとなるのが、11日の大阪大会です。こちらには西口プロレスの全メンバー30人以上が参戦。さらにゲストとしてザ・グレート・カブキ選手、日向小陽選手、ミス・モンゴル選手らも参加され、豪華な大会になりそうですね。

 大阪ではいつも節目の周年大会をやっています。前回は10周年の時だったのですが、そういうのもあって「いよいよ大阪だ」という感じはないですね。

――なるほど。ただお笑いという側面では、大阪は“本場”というイメージがありますが?

 お笑いが東西で分けられるという話は聞きますが、幸いにも、プロレスに関しては万国共通なんですよ! それこそ外国人の方が会場にこられて、実況解説の言葉が通じなくても、ボディーランゲージで伝わるので、東西の壁はまったく感じないですね。

――ファンの反応は?

 もちろん東京の方が認知度が上がっているので安心感はあるようです。ただ、ほかの会場でも「思ったよりプロレスをやっているじゃん」という感想を持ってくれる方が多いですね。

カブキさんはもう「西口の一員」!?

――大阪大会のカードについてですが、メインは小猪木&長州小力&タイガーキッドvs.オカダデパチカ&中邑珍輔&腐れ外道と。ある意味、新日本プロレスのレジェンドvs.CHAOSという構図ですね。

 いくらモノマネとはいえ、これが噛み合うんですかね?(笑) まあ、西口プロレスですから、ギスギスした試合にはならないとは思いますけどね。もしかしたら小力と小猪木の仲間割れとか、そんな展開もあるかもです。

――セミのロイヤルランブルにはザ・グレート・カブキ選手も参戦するんですね。カブキ選手の西口プロレスにおける立ち居地は?

 本人が「西口の一員」と思って下さっていますから! 最初にカブキさんをゲストとして来て頂いて、それ以降、カブキさん自身がリング復帰し始めていまして、女子プロレスや大阪プロレス、天龍プロジェクトにも出ていましたよね。最初はインタビューさせてもらったんですけど、「プロレスのリングはいつ以来ですか?」という質問には、「新日本プロレスの東京ドーム大会以来だよ」と話されて、それで会場がわーっと沸いた過去もありました。新日本のドーム大会後に、西口に出ちゃっていいんですかね?(笑)

――カブキ選手の価値観としては新日本と西口が同等だった?(笑)

 後日カブキさんに、「なぜ、西口プロレスに上がってくれたんですか?」と聞いたんですけど、「世界の興行を見ていて、西口プロレスは俺にちゃんとあいさつに来てくれたことで、ちゃんとしていることが分かった」のだと話されていました。あとは試合は見ずとも、大会のポスターを見れば、どんな試合をするかは分かるんだとおっしゃってました。

――知見が広いとポスターだけで分かるんですね!

 本当にカブキさんは、西口プロレスをかわいがってもらっています。

――さらに気になるゲストとしては女子プロレスラーのミス・モンゴル選手も参戦されますよね。モンゴル選手といったら、フィアンセが同じお笑い芸人の東京03・豊本明長さんですよね?

 本当に、「豊本、出て来いよ」と! われわれだから相手できるんじゃないですか? 彼もプロレスが大好きだから、理想とする戦いを西口プロレスでやってあげますよ。
 もし家庭でいざこざがあったら、うちのリングを貸しますからね。

九州ツアーは新日本“西ドイツ遠征”にも近い

――大阪大会のあとには、17日から25日の9日間で、九州6県での大会が開催されます。九州での大会というのは初めて?

 西口プロレス全員で行く興行は、熊本で2年連続やっていますが、ほかでは初めてですね。われわれの団体は単発で1話完結が多いのですが、今回はシリーズとして日々回るので、普段の試合よりも過酷かもしれませんね。もちろん、大会は1話完結ですけど。

 それこそ漫才やコントだったら、マイク1本でできますけど、体を張った試合が1日2ステージあったりするんです、これは本当に新日本プロレスの“西ドイツ遠征(※)”ぐらいの感覚です。

※アントニオ猪木が「最も過酷な海外遠征」と言っており、「シュツットガルトの惨劇」とも言われている

――ある意味、西口プロレスの選手にとっては過酷な修行みたいなものだと?

 特に、最後の博多や佐賀は、選手にとっては新日本プロレスのG1クライマックスの準決勝ぐらいなものかもしれませんね(笑)。精神的に。

――なるほど。そして九州遠征の翌々日となる27日の東京・新宿FACE大会が、ある意味、決勝の両国大会だと?

 そうそう、天王山です。FACEでは九州に参戦できなかった選手も出場すると思うので、シリーズ総決算になりそうですね。

―― 一方で、西口プロレスとしては興行の中で、熊本地震の義捐金集めなど、支援協力の姿勢も見せていますよね?

 本当は今回、熊本でも大会を行うはずだったのですが、会場が押さえられなかったりしたので、慰問の形で訪問します。僕は東日本大震災の時にもボランティアに参加しましたが、その経験を活かして、各地でボランティア活動をしているんですよ。なので今回、熊本には募金を手渡ししに行く予定です。

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