小猪木がマジメに語る西口15周年 9月は大阪、九州で「元気を与える」
時代に受け入れられ、ぶれずに貫いてきた
旗挙げから3年くらいは、水面下の活動でした。知る人ぞ知る団体というか。ただ長州小力が(メディアに)出始めて、そして僕が追う様に出始める中で、西口プロレスの知名度が一気に上がったんです。そこから他団体に呼ばれることもありました。最初は「暴動になったらどうしよう?」という不安もあったんです。
ただそこは時代の流れもあって受け入れてもらえましたね。そしてプロレスラー、プロレス関係者、格闘界も含めて認知してくれたと。時代が良かったですね。
――それこそ2000年代初頭は総合格闘技人気が高まり、プロレス界だと「ハッスル」(「ファイティング・オペラ」とし、エンターテインメント性が高い団体)なども登場し、プロレスに対する価値観も変わりましたよね。
そうですね。あとはやっぱり僕らがただヤミクモにお笑いでプロレスをやっているわけでなく、プロレスを愛しているからこそ、その延長線上にあることが伝わったのかなと思います。
――15年を経て変わった部分はどんなところですか?
やっぱり大きな会場でできたことや、プロレスラーとタレントの交流ですよね。最初は、プロレス界で言えば“インディー”の団体から呼ばれることがあったのですが、認知度が上がってからはメジャー団体にも呼ばれるようになりました。さらに格闘技のリングにも呼んでいただいて、これにはやはりモノマネをしていて、アントニオ猪木さんの偉大さを感じています。ガチンコの格闘技大会の中で、西口プロレスが箸休めになるというか。そういう部分で、格闘技ファンも喜んでくれました。
――やはりこの15年で西口プロレスのブランドがぶれずに確立されてきたと?
そうですね。ぶれてはいないですね。
これからは“間”がテーマ
これはプロレスもそうかもしれないですけど、お笑いも共通するところがあって、“間”なんですよね。
――“間”?
“間”というもので味が出るんです。小力、小猪木、ジャイアント小馬場が44、45歳なんですが、この辺のベテランが昭和レジェンドレスラーの「“間”のプロレス」を体現できるようになるのが、新たなテーマですよね。
それこそ、長州力さんは未だに現役で、ラリアット、さそり固めなど、ファイトスタイルがまったく変わっていません。ロックアップ1つで会場を沸かせられますから、すごいですよね。自分たちも入場だけでわーっと盛り上げられるように、昇華したいですよね。
――団体として、メンバーの新陳代謝はどうでしょうか?
本当だったらあっても良いですけど、まだまだわれわれも背負ってきているものがあるので。(お笑いプロレスの)パイオニアとして背負ってきて、いろいろ怖い思いもしてきているので、若手にはその背負ってきたものを乗り越えて頑張って欲しいなと思いますね。
――確かに飯伏選手やオメガ選手といった、今では米国で試合をしたり、今年のG1で優勝するような選手ともやってきましたからね。
そうですよ! 実はミノワマンも、スーパーハルクトーナメント(「DREAM」で開催された世界超人選手権)の途中で西口プロレスに参戦して下さり、その後、優勝したりしてますからね(09年大みそか)。ある意味、西口に出てくれた選手が、後々に記録を残すんですよ! なんか不思議な現象です。もちろん、一流のゲストを呼んでいるから当たり前なんですけど。天龍(源一郎)さんも西口プロレスに出た後に、ベルトを獲得したりしてますから。そんなジンクスもあります。
――ある意味、“あげまん”団体だと?(笑)
僕らが勝手にそう思っていますよ。お客さんや当事者は「当たり前だよ」と思っていると思いますけど。
裸芸人の先輩たちを見習って継続していく
裸芸人の先輩方をリスペクトし、長く、細々と、続けていくことも大事 【スポーツナビ】
今のところ大阪&九州が目玉ですけど、年末について、決まっていないですけど今考えているところです。旗挙げの時も新宿FACEでしたし、1年を通して15周年をやっている感じですね。
――今年は1回で大きな大会をやるというより、いろいろなところで大会を開催していると?
そうですね。あとは毎月第2金曜日に、猪木酒場で大会をやっています。猪木さんのお店で西口を紹介できるのがうれしいし、あとは「金曜20時」というのにこだわってやっています。
――リスペクトするアントニオ猪木さんのお店で試合ができるのは大きいことですね。さて、次は20周年にもなると思いますが、今後の夢や目標はありますか?
その頃は50歳ですから、戦っているかどうかが分かりませんね。ただ、先輩芸人の上島竜兵さん、江頭2:50さんといった方々が、裸一貫で頑張っていますから、われわれもまだまだ裸で戦っていかないとというのはありますね。
――具体的な夢とかはありますか? 例えば日本武道館でやってみたい、など。
やっぱり両国国技館と日本武道館は憧れですよね。もちろんやってみたい。ただ、継続してく大事さもあると思うので、15周年変わらずにやってこれたのは大きいですよね。それこそプロレス団体で15年続いているのは、長いほうなのかなと。細々と頑張ってきましたから。
――それでは最後に、9月のツアーへの意気込みをお願いします。
この15年、背負ってやってきたものを、大阪や九州の方々に見てもらえたらなと思います。そして九州に元気を与えたいです。さらに、大阪と九州で背負った元気を、東京大会でもぶつけたいと思います!
西口プロレス 大会スケジュール
9月11日(日)大阪・味園ユニバース 開場15:00 開始15:30
9月17日(土)大分・別府ビーコンプラザ コンベンションホール 開場17:00 開始18:00
9月18日(日)鹿児島オロシティホール
第1部:開場12:00 開始13:00 第2部:開場16:00 開始17:00
9月19日(月・祝)宮崎市清武文化会館
第1部:開場12:00 開始13:00 第2部:開場16:00 開始17:00
9月22日(木・祝)長崎市平和会館ホール
第1部:開場12:30 開始13:00 第2部:開場16:30 開始17:00
9月24日(土)福岡・博多スターレーン
第1部:開場14:15 開始15:00 第2部:開場17:15 開始18:00
9月25日(日)佐賀・ふれあい交流センター ネイプル 開場14:00 開始15:00
9月27日(火)東京・新宿FACE 開場18:30 開始19:00
【参戦メンバー】
長州小力、アントニオ小猪木、ジャイアント小馬場、世界のうめざわ、三平×2、KID、ダーティー仮面、ラブセクシー・ローズ、焙煎たがい。、見た目が邦彦、ラブセクシー・マフミ、ラブセクシー・ヤング、じっちゃん、ザ・オバサン、ドン・クサイ、倉富益二郎、賀川照子、所々ジョージ、佐々木孫悟空、よしえつねお、ザ・シロート・カブキ、小橋太っ太、中邑珍輔、蛾野正洋、梶慧、小高山善廣、JD
実況:エール橋本
解説:ユンボ安藤
リングアナ:ぴんぽんず「最高」川本、エンジョイまめ
レフェリー:ポーク林、ガラ林、和田かまり京平
※その他、ゲストも参戦! 日程により出場選手が異なることもあります