【WRESTLE-1】征矢が火野を破りGP2連覇達成 ムタ&武・殺忌苦が王者KAIに勝利
征矢が2連覇 5人の退団には涙
征矢は準決勝戦で期待の新鋭・芦野祥太郎と対戦するも、前日の練習中に右ヒザのじん帯を損傷した芦野は立つことすらもままならず、わずか27秒、セコンドのタオル投入によりTKO勝ち。この不完全燃焼のモヤモヤを、決勝では火野に思い切りぶつけていった。
まずは火野の強力な武器であるチョップを封じるべく右腕攻めに出ると、デッドリードライブ、串刺しラリアット。10分過ぎには征矢のデスバレーボム、火野のFuckin' BOMBから互いにラリアットを打ち合い、火野がハンマーパンチでお返し。しかし、征矢も計4発のワイルドボンバーで3カウントをもぎ取った。
前王者を倒し、2連覇の偉業を達成した征矢は、主力5選手の離脱という事態に「不安だったり、寂しい気持ちになった」とリング上で涙を流しながらも、「このトーナメントを優勝して、残っているメンバーで盛り上げていく!」と宣言。一方、挑戦を受けるKAIも「オレの信じる自由と、あいつの信じるワイルドの戦いだ」と真っ向からのイデオロギー対決をブチ上げた。
中之上&岡林、「外敵」として防衛ロードを進む覚悟
近ブラは過去に全日本プロレスのアジアタッグ王座などを獲得した名コンビ。息の合った連係やYASSHIの反則スレスレのラフファイトで体格の壁をはねのける。しかし、大日本プロレスのBJWストロングヘビー級王者でもある岡林は、衝撃で体が浮き上がるほどの雪崩式ブレーンバスターをYASSHIに炸裂。中之上もダイビングエルボードロップを突き刺し、フリー初勝利を自らの手でもぎ取った。
試合後、「どうしても挑戦したいことがあり、自分のワガママで退団させていただきました」と改めてファンに退団の報告をした中之上は、かつて自分が発言した「武藤敬司を楽にさせる」という言葉について「ほかで活躍するのも恩返し。いつか大きくなって対戦したい」と、改めて決意。岡林も「このベルトを持っている限りチャンピオン。リング上がすべて」と、外敵として、まだまだ防衛ロードを築き上げる覚悟を示した。
一方、敗れた近ブラには大鷲透も合流。8.11横浜では、カズ・ハヤシ、ザ・グレート・サスケ、ディック東郷という元みちのくプロレスのレジェンドトリオに対し、「対抗するのは素行不良ユニット、悪冠一色しかない」と、この3人で立ち向かうと訴えた。
鼓太郎がV5 米国から帰国の児玉が次期挑戦者に
ウーは得意のキックや空中技で鼓太郎の牙城に迫るも、鼓太郎はファンネル、エンドレスワルツでじわじわと体力を削り取ると、ツームストンパイルドライバー、エルボーからのタイガードライバーでフィニッシュを決めた。
V5達成で「これでWRESTLE-1クルーザー級全滅だ」と王座返上を匂わせた鼓太郎に対し、1年間、アメリカとカナダで海外武者修行してきた児玉ユースケが次期挑戦者に名乗り。「オレが全滅させない。止めるのはこのオレ。タイトルを奪って、クルーザー級の新しい未来、オレが作ります」と新時代到来を宣言する児玉に対し、鼓太郎も「オレは15年間ジュニアに賭けてきた。アメリカに1年間行ってこようがオレには勝てない」とキャリアと実績の差を誇示した。
怪奇派レスラーと化した武・殺忌苦
ムタは前回の6.8後楽園大会で、一騎打ちを行った黒潮“イケメン”二郎を魔界に拉致。1カ月の時を経て、魔界から現れたのは、トレードマークのジャケットこそ健在なものの、怨霊のようなおどろおどろしい白い顔に傷だらけの怪奇派レスラーと化した武・殺忌苦だった。
ムタと武・殺忌苦はさっそく、赤と緑の毒霧の競演を果たすと、場外で武・殺忌苦がKAIのトペ・スイシーダをイスで迎撃。武・殺忌苦がホウキで首を絞め、ムタがイスで殴りかかって顔面から流血させる。なおもムタがフラッシングエルボー、武・殺忌苦が足、そして急所への噛み付き攻撃。KAIも武・殺忌苦へのLATで反撃を試みるが、ムタがイスで妨害。武・殺忌苦はKAIの顔面に毒霧を噴射すると、ムタのアシストを受けてのダイビングフットスタンプで3カウントを奪取。そのまま2人で魔界へと消えていった。
なお、黒潮には「イケメン試練の七番勝負」第6戦として、8.11横浜で飯伏幸太との一騎打ちが決定。またしても、未知なる扉を開くことになりそうだ。
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