手倉森監督「躍進の可能性を示せるように」 U−23日本代表 南アフリカ戦前日会見

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南アフリカ戦を前に記者会見するサッカー男子U−23日本代表の手倉森監督 【共同】

 サッカーU−23日本代表は29日、松本平広域公園総合球技場でU−23南アフリカ代表との親善試合に臨む。試合を翌日に控えた28日、手倉森誠監督が会見に臨んだ。

 リオデジャネイロ五輪を8月に控え、国内最後の試合となるU−23南アフリカ戦。7月1日には18人に絞られる本大会のメンバー発表が予定されており、この試合が最後のメンバー選考の場となる。

 手倉森監督は室屋成、中島翔哉、鈴木武蔵ら故障から復帰したメンバーについて「回復具合を十分に示してほしいし、誰と組んでも力が落ちないということを示してほしい」と語る一方で、「自分は選手たちに『託す人』と『託される人』という話をした。託された人がそういった仲間の思いを十分にくんで、より覚悟と責任感を強めて戦わないといけない」とチームとしてのまとまりを強調した。

 また南アフリカ戦は本大会の初戦で対戦する仮想・ナイジェリアとなる。手倉森監督は南アフリカについて、「何をしてくるか分からないような前線の突進力がある。世界の舞台を前に、そういったアタッカー陣と対戦できるのは非常にいい機会。ぜひ封じ込めたい」と抱負を語った。

「託す人」と「託される人」に分かれる

――明日の試合への抱負は?

 リオ(五輪)本大会に向けての国内最後の強化試合。まず五輪での躍進の可能性を示せるようにという話は(選手に)してきているし、そういうゲームになればいいなと思います。選手たちにもU−23(の選手)だけで最後の試合、国内でも最後の試合だ、と。この五輪チームのこれまでとこれからを明日のピッチに注ぎ込め、と。アジアチャンピオンになるまで示した成長、そして世界のスタンダードへ、インターナショナルへ変わる可能性を存分に示してほしいと選手には話しました。

 そしてこの試合が終われば、いよいよ五輪のメンバーが決まるということについても選手たちと話しました。「託す人」と「託される人」に分かれるという話をしました。U−23だけでの試合はこれが最後なので、それに対して、この世代の心意気をみんなで示そう、と。いい試合をして、U−23のパワーをリオに運んでいけるようにやっていければと思います。

――けが人のチェックと選手たちの組み合わせのどちらを優先して試すのか?

 どちらも考えて試したいと思います。(負傷からの)回復組の回復具合を十分に示してほしいし、誰と組んでも力が落ちないということを示してほしい。チームとして連動していく中で、スピードとパワーとメリハリがきくようなサッカーをみんなで表現してくれればと思います。

――南アフリカの印象は?

 ものすごく身体能力を前面に出したパワフルなサッカーをしてくる。下もあるし、上もある。突進型のチームです。(五輪本大会の初戦で対戦する)ナイジェリアほどの細やかなテクニック、コンビネーション、スピードはないですけれど、何をしてくるか分からないような前線の突進力がある。世界の舞台を前に、そういったアタッカー陣と対戦できるのは非常にいい機会。ぜひ封じ込めたい。

――特に気を付けている選手はいるか?

 名前が難しくて覚えていないんですが(笑)、前線の大きな選手、9番を付けている選手(注:FWのジュダス・モセメディ)。2列目の選手には足元(の技術)と追い越していくスピードがあるな、と。ボールを持ったらゴールに向かってやり切る姿勢がものすごくある。ただ、攻守において間延びするところがある。間延びしたときこそ、身体能力を生かしてつぶしにくるところもある。自分たちとしては、そうした間延びに付き合わないように警戒して、なおかつ局面の個の戦いのところでもタフにやる覚悟を持って、やっている間に組織で囲い込むということもできれば。そういうトレーニングにつなげられる試合になるだろうと思います。

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