「日本の長所をブロックしようとした」 キリンカップ決勝後、ボスニアの監督会見
試合後の会見に臨んだボスニアのバジュダレビッチ監督(左) 【Getty Images】
試合後、ボスニア・ヘルツェゴビナ代表のメフメド・バジュダレビッチ監督は「日本の長所のすべてを止められたわけではないが、できた部分もあったし、制圧できたと思っている」と語り、チームの出来に満足感を示した。
また、準決勝のデンマーク戦(2−2からPK戦の末4−3)に続き、1試合2ゴールを挙げたジュリッチについては、「素晴らしいとしか言いようがない。彼のおかげでチームも素晴らしいパフォーマンスを発揮することができた」と語り、その活躍をたたえた。
ジュリッチは素晴らしいとしか言いようがない
2試合で4ゴールを挙げたジュリッチ(右下)をバジュダレビッチ監督は「素晴らしいとしか言いようがない」と評価 【Getty Images】
──初戦(デンマーク戦)に比べて、ずっとアグレッシブに感じられた。日本に対してどのような戦術で臨んだのか?(田村修一/フリーランス)
日本戦だからではなく、どの相手にも同じようにアグレッシブにプレーする。日本は素晴らしいプレーをして、われわれも良い試合ができた。とてもフェアな試合だったと思う。
──18番のジュリッチ選手の評価は?
素晴らしいとしか言いようがない。日本とデンマークに対して、素晴らしいプレーを見せてくれたし、彼のおかげでチームも素晴らしいパフォーマンスを発揮することができた。所属チーム(チェゼーナ/イタリア)では厳しい状況が続いていたが、代表ではやりやすいように雰囲気を作っていたし、実際に彼が活躍できる場ができたと思う。来シーズンはさらに素晴らしい活躍をしてくれると思う。
──日本の左サイドを狙っているように見えたが意図的だったのか?
日本の試合に関しては研究して、相手の長所をブロックしようとした。日本の長所のすべてを止められたわけではないが、できた部分もあったし、制圧できたと思っている。
──前回のデンマーク戦に比べて両サイドバックが違ったが、ゲームに影響はあったか?(後藤健生/フリーランス)
若い選手にチャンスを与えたかったので、左右は若手にした。若手2人にとって初の代表だったので、彼らにもそういう機会を与えたかった。
ハリルホジッチ監督は素晴らしい指導者
試合後、バジュダレビッチ監督(右)はハリルホジッチ監督と健闘を称え合った 【写真:中西祐介/アフロスポーツ】
(勝利できたのは)私のおかげだ(笑)。難しい状況でも諦めず食らいついていくように、いつもトレーニングで指導してきた。
──それはボスニアのメンタリティーによるものなのか?(田村修一/フリーランス)
もし難しい状況にぶつかったら、乗り越えようと努力する。それは日常生活でもそうだし、スポーツの世界でもそうだ。
──日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督も同じボスニア人だ。彼の印象とそのチームに勝利したことについては?
彼は非常にいい友人だ。そして素晴らしい指導者だ。日本代表は素晴らしい監督を得ることができた。このまま彼がチームを率いれば、日本はいい予選を戦えることだろう。私と彼とは共にフランスで、時に選手として、時に監督としてたびたび対戦してきた。友人として(日本を負かしてしまったことに)少し悲しさもあるが、勝利できたのはうれしい。
──キリンカップを取った意義、重みについて教えてほしい。(宇都宮徹壱/フリーランス)
今回、ボスニア・ヘルツェゴビナがキリンカップで初優勝したのは非常に大きな意味がある。デンマーク、日本という素晴らしいチームに勝てたこと、また若い選手が活躍できたことを監督としてうれしく思う。JFA関係者、メディアの皆さんに、キリンカップに呼んでいただいたことについて御礼を申し上げたい。来年はディフェンディング・チャンピオンとして、またここに戻ってきたい(笑)。
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