ハリル「決勝はレベルの高い試合になる」 キリンカップ ボスニア戦前の会見

スポーツナビ

ボスニア・ヘルツェゴビナ戦に向けた練習で笑顔を見せるハリルホジッチ監督(中央)と選手たち 【写真は共同】

 サッカー日本代表は7日、市立吹田サッカースタジアムでキリンカップサッカー2016のボスニア・ヘルツェゴビナ代表との決勝に臨む。試合を翌々日に控えた5日、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が会見に臨んだ。

 ハリルホジッチ監督は会見で、「決勝はレベルの高い試合になる。ボスニアの方が強い」と明言。「このチームは伸びてきたが、まだまだたくさんのことを伸ばさないと」とさらなるチームの向上を誓った。また左ひざを痛めている本田圭佑と、ブルガリア戦で負傷交代した香川真司の出場については、「一緒に戦ってほしいが、難しい状況」とコメント。攻撃の主力を2人欠くことを示唆しつつも、「システムに関して大した変更はない。ただゲームプランが必要になってくる」と、策を講じて決勝戦へと臨むことを明らかにした。

ボスニア・ヘルツェゴビナは全く違うレベル

 すでに話したこともあるが、この大会は2試合勝つために参加している。ブルガリアとの素晴らしい試合は終わったが、決勝はレベルの高い試合になる。ボスニア・ヘルツェゴビナは(FIFA=国際サッカー連盟)ランキングでも20位に入っている。全く違うレベルだと思う。相手は移動してきて疲れているところもあったが、2試合目はよくなっているだろう。ボスニア・ヘルツェゴビナの方が強いと思う。ただ、2試合目もいい準備をして、勝つトライをしていきたい。

――ボスニア・ヘルツェゴビナは監督と縁の深い国だが、特別な思いはあるか?

(笑)。もちろん、ボスニア・ヘルツェゴビナには特別な感情がある。第一の母国で、第2の母国はフランスだが、チームには知っている関係者も多い。ただ、そうした感情はあるが、フットボールにおいては全て勝ちにいこうと思っている。グラウンド上ではこの試合に勝利したい。それは私だけのためでなく、チームのためだ。

 1試合終わった後、さらに目的が上がった。つまり、ブルガリアとの試合の後、多くの人が驚いたということだ。2試合目でもう1度確認したい。このように7点をもう1回取るのは難しいと思う。日本の歴史上、どんなことがあったか分からないが、ヨーロッパのこうした強豪に対して7点も取ったことがあったのかは知らないが、このような結果があっても冷静さを失わないようにしたい。まだまだわれわれが強豪国になったわけではないし、まだまだ向上するという気持ちを忘れないようにしたい。このチームは伸びてきたが、まだまだたくさんのことを伸ばさなければならない。

(ブルガリア戦の)2失点に関しても、みんなで分析した。特に国内組に要求したのだが、何人かの選手が体脂肪率に問題がある。もしかしたら、それが原因でA代表にいられないかもしれない。

 それからシンジ(香川)と本田に関しては少し問題がある。これからもわれわれと一緒に戦ってほしいが、(ボスニア・ヘルツェゴビナ戦は)難しい状況かなと思っている。ただ、そういったことが、逆に他のプレーヤーにチャンスがある。われわれは候補に入っていることを見せたい。こういった対戦相手に、どのような反応が起きるか見てみたい。

 恐らく1試合目より観客が多いのではないかと期待しているが、ブルガリア戦でやったことをもう1回見せられればと思う。ボスニア・ヘルツェゴビナはデンマークに対していい試合をしたと思う。彼らも新しい選手を出している。彼らは10人で追いついて、最後は勝利した。フィジカルもあるし、テクニックもすごい能力がある。このチームに対して、しっかりタクティクス(戦術)を準備しなければならない。

――本田と香川が難しい状況ということだが、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦では選手だけでなく、システムに変化があるのか?

 システムに関して大した変更はないと思う。ただ、ゲームプランが一番大事になってくる。ボールを持っていないときにわれわれはどうするか、持ったときに何をすべきか。この10日間、あるドキュメントを用意した。日本のアイデンティティーとはどういうものか。この方向性でわれわれは発展していくんだと。それは攻撃面も守備面もだ。われわれが伸ばさなければいけないこと(を説明した)。

 例えば、FKのディフェンス、オフェンスのことも強調した。この前の試合でもコンビネーションから点を取った。このチームはトレーニングを続けて、さらにいろんなことを伸ばさなければいけないと思っている。ただ発展するために、どういったことをやらなければいけないか。フィジカル的にトップでないといけないと思っている。海外組は少し疲労が溜まっている。ただ国内組はまだまだ十分な準備ができていない選手が何人かいる。各個人にはメッセージを与えた。A代表でプレーしたければ、できるだけ早く個々を伸ばさなければならない。

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