発展途上も、輝きを放つラッシュフォード デビューから2カ月、順調に成長中
レスター戦で15試合連続の先発出場
18歳ながら、2月のデビューから先発出場を続けるラッシュフォード 【写真:ロイター/アフロ】
その指揮官は「若手はパフォーマンスの安定性が問題」だとも言っている。だが、ラッシュフォードは例外。デビューを飾った現地時間2月25日のヨーロッパリーグ決勝トーナメント1回戦セカンドレグ、FCミッティラン戦(5−1)での2得点に始まり、2カ月間で計14試合出場7得点という安定したペースでゴールを重ねてきた。その上、プレミアリーグ初出場となった第27節のアーセナル戦(3−2)と、ダービー初体験を果たした第31節のマンチェスター・シティ戦(1−0)といった強豪対決でもマン・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍。物事に一喜一憂するタイプではないファン・ハールが、「スペシャル」とたたえるのもうなずける。
ルーニーよりも「生粋のストライカー」
この点で、ラッシュフォードはマンチェスター・ユナイテッドの現役先輩FWであるルーニーよりも「生粋のストライカー」だと言える。ルーニーは、12年前に当時のアレックス・ファーガソン監督が獲得を決めた理由も、「トータルなフットボーラー」としてのずば抜けた才能にあった。一方、ラッシュフォードは「生来のフィニッシャー」を思わせる。ボックス内でグラウンダーのクロスにダイレクトで合わせて相手DFの股間を抜いた、第34節のアストンビラ戦(1−0)でのゴールもその一例だ。
アンリを彷彿とさせる得点パターンを持つ
ラッシュフォードは単独で得点機を造り出してゴールを決めることができる 【Getty Images】
スピードを上げても狂わないボールコントロールは、ドリブル突破を本職とするウインガーと比べても遜色はない。アーセナル移籍前のアンリがそうであったように、ラッシュフォードにも当初はウインガーとして育成された背景がある。そして「無から有を生む」とも言うべきこの能力が、昨年11月からブライトン(2部)に期限付き移籍しているジェームス・ウィルソンと、今年1月にプレストン(2部)への期限付き移籍から戻ったウィル・キーンというユースの両先輩よりも、ラッシュフォードを魅力的なFWにしている。