田村潔司がクラブマガの達人に敗れる波乱 初の甲冑合戦も 進化を続ける「巌流島」
田村潔司はイスラエルの格闘技・クラブマガの達人にまさかの判定負けで連勝ならず 【中原義史】
メインイベントに登場したのは昨年7月の前回大会から連続出場となる田村潔司。イスラエルの格闘技・クラブマガのスペシャリストであるジャッキー・ゴーシュと対戦したが、まさかの敗戦で連勝はならなかった。
クラブマガ達人の打撃に大苦戦の田村
田村は左右のストレートにバックスピンキックも織り交ぜるゴーシュの打撃に苦戦 【中原義史】
最終3R、左ストレートからつないだ右フックを当てた田村はそこから場外への転落を狙うが、ゴーシュも左ストレートで反撃。その後でさらに田村はゴーシュの連打にさらされる。この連打のダメージが響いたか、田村はこの後も組み倒されるようにテイクダウンを喫し、抱え込まれて場外に落とされるなど精彩を欠いて試合終了。
大会で唯一の判定決着となった一戦であったが、結果は3−0でゴーシュに凱歌。前回はヒールホールドで一本勝ちを見せた田村だが、今回はゴーシュのパンチと腰の重さに絞め・関節技を極める場面まで進むことができず、巌流島連勝はならなかった。
初の甲冑合戦に会場は巌流島の世界へ
槍を使用した甲冑合戦に巌流島の世界へ引き込まれる 【中原義史】
槍は突くより叩いて使われ、接近戦で鎧の隙間から短刀で突くことが決まり手として多く見られるなど、従来の合戦観を変える戦いが展開され、観客を巌流島の世界へ引き込んだ。
カポエイラ大技でさく裂で圧巻KO
カポエイラの達人は片手を地面についての後ろ回し蹴りで相撲出身の中島を圧巻の28秒KO 【中原義史】
大会はその後もムエタイ、蟷螂拳とKO勝利が連続。ボクシングの渡辺一久と対戦した1500年の歴史を持つシラット(インド)の達人バラット・カンダレは、左インローの連発から同じ雰囲気で左ハイを見舞い、これで渡辺のアゴ先をとらえるとダウンしたところをパウンドで追撃してノックアウト。アウレリオを上回る25秒KOでインパクトを残した。
荒れた試合内容にズールー族がエキサイト
ボビー・オロゴンが送り込んだアフリカ・ズールー族は荒れた試合にエキサイト 【中原義史】
アフリカからはボビー・オロゴンがズールー族のボンギンコシ・マドンセラとセネガル相撲のグリス・ブドゥ2を送り込んだが1勝1敗。グリスは2Rに3度の転落を奪ってバル・ハーン(モンゴル相撲)を降したものの、相撲の星風と対戦したマドンセラは両者とも反則を見せて荒れた試合となり、セコンドもエキサイトしてきたことからセコンドのボビーが不穏な空気を察してタオルを投げ入れ、星風の勝利となった。
大会後、谷川貞治・巌流島広報部長はルールなど細かな改善点はあったものの、「全体的には大成功だと思う」と手応えを感じた表情。次回大会は7月頃を予定しており、東京での開催か、山口県の巌流島や日光で集団甲冑戦の実施といった壮大な計画も口にした。
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