スカウトうならせた藤嶋、“松坂二世”高田――16年センバツ出場の注目選手

松倉雄太

神宮で5割超えの高松商・安西

青森山田・三森は昨秋の県大会で5割を超える打率を残した巧打者 【写真は共同】

昨秋日本一の高松商・安西は神宮大会3試合で7安打・5割を記録 【写真は共同】

 打者では青森山田の4番・三森大貴(2年)に注目が集まる。東北大会では全試合2安打以上で21打数12安打、打率5割7分1厘。さらに全試合で盗塁を成功させた。神宮でも2試合で8打数3安打3打点と活躍。181センチ64キロと細身の長身だが、華のある選手だ。

 秋の日本一に輝いた高松商からは1番・安西翼(2年)と5番・美濃晃成(2年)に注目したい。安西は大阪桐蔭戦で4安打を放つなど神宮3試合で14打数7安打と打率5割をマーク。全試合先攻だった打線を引っ張った。美濃は決勝で敦賀気比の山崎から勝負を決める三塁打を放つなど3安打3打点。エースの病気から急遽マウンドに上がった大阪桐蔭戦では最速142キロを計測し場内を沸かせた。

2試合連続弾の秀岳館・九鬼

秀岳館・九鬼は昨秋の九州大会で2試合連続本塁打を放った長打力が光る 【写真は共同】

昨年の甲子園でも活躍した敦賀気比・林中。昨夏の明徳義塾戦では本塁打を放った 【写真は共同】

 九州大会2試合連続本塁打の秀岳館・九鬼隆平(2年)は、豊富な投手陣をリードする捕手でもある。父の義典さんも池田(徳島)の捕手として1987年春に4強まで進出した。捕手一家に育った息子が初の甲子園で父超えを目指す。

 下級生の注目は智弁学園の太田英毅(1年)。近畿大会1回戦の神港学園(兵庫)戦では先頭打者本塁打を放ったパンチ力のある打者で、今年東京ヤクルトに入団した先輩の廣岡大志以上の素質があるとの声も大きい。明徳義塾(高知)の西浦颯大(1年)も四国大会で特大の本塁打を放ったスラッガーだ。

 そして最後に忘れてはならないのが敦賀気比の林中勇輝(2年)。昨年春夏の甲子園を3番打者として経験し、本塁打も放った。この林中が紫紺の優勝旗を返還して88回目のセンバツは開幕する。

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著者プロフィール

 1980年12月5日生まれ。小学校時代はリトルリーグでプレーしていたが、中学時代からは野球観戦に没頭。極端な言い方をすれば、野球を観戦するためならば、どこへでも行ってしまう。2004年からスポーツライターとなり、野球雑誌『ホームラン』などに寄稿している。また、2005年からはABCテレビ『速報甲子園への道』のリサーチャーとしても活動中。

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