【ノア】鈴木軍入りした杉浦が丸藤組に圧勝 みのると潮崎が横浜決戦を前に大舌戦
16年も逆風の出航 杉浦、潮崎らの動向は!?
ノアは昨年、鈴木みのる率いる鈴木軍の侵攻を受け、GHC4大タイトルすべてを奪われた上、タイトル戦線20連敗という屈辱を味わわされた。だが、旗揚げ15周年記念大会となった昨年12.23東京・大田区体育館大会で、4つのうち3つまでをノアに取り戻すことに成功。今大会の試合前に新春のあいさつを行った田上明社長は「去年はだいぶ厳しい年でしたが、今年は頑張っていきますので、皆さんご声援お願いします」とファンに語ったが、2016年も順風満帆とはいかない、逆風での出航を強いられている。
まずひとつは、ノアの主要メンバーであった杉浦貴の裏切りだ。
旗揚げ当初からの所属選手であり、現役の選手会長であった杉浦は、12.23大田区でGHCヘビー級王者となった丸藤正道を襲撃し、鈴木軍入りを表明。ノアにとって最も頼もしい存在であった男が、外敵サイドに回ったのは大きな痛手となる。
旗揚げ16年目を迎えたノアが今後どうなっていくのか。
今年一発目のビッグマッチとなる1.31横浜文化体育館大会ではGHC4大タイトルマッチを実施。ノアvs.鈴木軍が今度こそ完全決着で終焉を迎えるのか、潮崎がノアでどのようなポジションを確立していくのか、またも新たな波乱が訪れるのか、先が読めない状況だ。
みのる「時限爆弾はひとつではない」
杉浦はゴングを待たずに丸藤に奇襲を仕掛けると、エルボー、チョップ合戦を展開。場外から谷口の背中をイスで一撃し、場外でもイスを振り下ろす。杉浦が谷口をサブミッションでとらえると、みのるも場外から手を出して加勢。10分過ぎには、丸藤にスピアーを突き刺し、丸藤の逆水平チョップと杉浦のエルボーで打ち合いとなる。みのるのアシストを受け、谷口を雪崩式ブレーンバスターで投げると、みのるが拳を打ち込んだのを見て自分もナックル。みのるが丸藤をスリーパーで締め上げ、「見てろよ」と目を向けながらゴッチ式パイルドライバーを決めるのに合わせ、杉浦もオリンピック予選スラムで谷口をマットに沈めた。
みのるとの息もピッタリで、身も心も鈴木軍入りしたことを満天下に知らしめた杉浦だが、試合後は一言も発さず。代わりにみのるが「テメエらに証明しといてやる。1年前と風景は何も変わってない。変わったところは鈴木軍に新しい力が入ったことだ」と、GHCのベルトがノアに移動しても、鈴木軍が最強であることはゆるぎないと主張した上で、「ノア、いい正月は迎えたのか? おまえらの眠る日はもう無いぞ。オレが仕込んだ時限爆弾はひとつとは言ってない。あとは見てればすべてが分かる」と、杉浦に続く、新たな仕掛けが近々火を噴く可能性を匂わせた。
潮崎「ノアの力になりたい」とみのるとにらみ合い
潮崎と金丸はメインイベント終了後、暴れ回る鈴木軍の狼藉を見かねてリングに飛び込むと、ダウンした丸藤になおも張り手を見舞うみのる、丸藤のGHCベルトを強奪した杉浦の前に立ちはだかってけん制。潮崎は「ノアの力になりたい。その言葉に嘘は無いし、本気でそう思ってる。プロレスリング・ノアは沈ませない。鈴木みのる、オレはおまえに勝つ」と言い、横浜で一騎打ちを行うみのるとロープをはさんでにらみ合うと、みのるも「潮崎豪、テメエがノアの力になる? この沈没船の何の力になる? おまえ、もしかして、ヨソでちょっとベルト獲ったからって、オレに勝てると思ってるのか? おまえの思ってる遥か上にオレはいる。31日なんて言わないで、今すぐここでやればいいじゃないか」と潮崎の襟首をつかんで戦闘モードに突入。
セコンドが引き離すと、「とっととおうちへ帰りなさい、ここはテメエなんかが足を踏み入れていいところじゃない。テメエら2人の前にいるオレたちが、一番強い王様集団、鈴木軍、イチバーン」と、格の違いを見せ付けた。