オカダ・カズチカが語る“これから” 天龍戦と東京ドームに向けて思うこと

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初のソロ写真集を発売したオカダに、天龍戦、東京ドームなどについて聞いてみた 【スポーツナビ】

 新日本プロレス最強の証明でもあるIWGPヘビー級王座を保持するオカダ・カズチカ。国内プロレス界最大のイベントとなる1.4東京ドーム大会では、2年連続のメインイベントで棚橋弘至と激突し雌雄を決する。

 その前には11月15日に、昭和プロレスのレジェンド・天龍源一郎の引退試合を務めることになった。「昭和vs.現代」の象徴にもなるこの試合、オカダ自身は「何もない」と語るが、プロレスファンからはどんな戦いになるか、注目が集まるだろう。

 そのオカダは、11月6日に初のソロ写真集「オカダ・カズチカ〜I'm O.K.!〜」を発売。8日に発売イベントを行ったが、そのイベント直前のオカダに、天龍源一郎戦、東京ドーム、そして“これから”について聞いてみた。

とにかくドームでは「勝ちたい」

11.7大阪大会では試合後ヒートアップ。ドームへ向けて、2人の前哨戦はより熱くなっていきそうだ 【横田修平】

――先日、11.7大阪大会を終えられましたが、その日のタッグマッチではドームへの前哨戦ということで、棚橋選手とかなり激しいぶつかり合いました。

 まあ、前哨戦としては面白くなかったですね、まったく。(棚橋が)下らないことを言っているなと。「IWGPは近いぞ」とか「6年連続メイン」だとか。そんなこと言ってんじゃねえよと。ベルトが欲しいんだろ? そのための前哨戦であって、そういう意味でも、感情を出してもらいたかったですからね。いつまでも余裕ぶってんじゃねえよと。

――あれほど感情を見せた棚橋選手も珍しいです。

 そうですね。でも僕は全然怒っていませんから(笑)。

――それでも試合後はアタッシュケースを蹴り飛ばしたりと、オカダ選手もヒートアップしたのでは?

 あれはただ、(アタッシュケースが)いいところにありましたからね。殴りかかるのも面倒なので、お客さんに分かりやすく「なめんじゃねえよ」と(蹴り飛ばした)。

――感情むき出しの棚橋選手はどうですか? 今までとの違いを感じますか?

 違いますね。今まで何回もシングルをやっていますし、東京ドームでも3回目ですけど、あんな感情を出したこともない、試合でもいきなりビンタしてきたりと、そういう感じでした。

――棚橋選手の試合後のコメントで、自分は「挑戦者だ」と話していましたが、改めてそこを意識したのかなと?

 そうですね。それを分かってもらえたのは良かったんじゃないですか? 相手は挑戦者で、ベルトを取りに来る立場なので、僕が挑戦するわけでもないし、お前がチャンピオンなわけでもないからと。

――チャンピオンとして、ドームで一番強いのは自分だと?

 まあ、(自分が)誰よりもすごいと思っていますし、棚橋さんをすごいと言う気はないです。

――それを次のドームで証明する?

 証明したいわけではないですけど。もうすでに証明はできているので。ただ、結果が付いてきていないので、今回のドームは勝ちたいです。その相手が棚橋さんなだけで、相手が誰であろうと関係ない。それなのに「俺はすごい」と言い始めるので、なめんじゃねえよと思っています。

――次回のシリーズはタッグリーグとなりますが、やはり棚橋選手を意識してしまうところはありますか?

 タッグリーグはタッグリーグですから。棚橋さんにも落ち着いてもらいたいですね。まだ2カ月弱ありますので。まあ、東京ドームで喧嘩をしたいわけではなく、タイトルマッチらしい試合をしましょう。

天龍を「対戦相手とは見れていない」

天龍戦に向けて、思い入れは「何もない」と語るオカダ。どんな試合になるか、注目だ 【横田修平】

――さて、その前の15日には両国国技館で天龍選手の引退試合を務めることになります。この試合に向けて、オカダ選手の思いは?

 正直、何もないです。別に天龍さんに思い入れがあるわけでないし。

――実際、対戦相手としての天龍選手はいかがですか?

 いまだに対戦相手とは見れていないですよ。世代も違いますし、現状の実力が違いますから。そういう意味で、同じに見られたくないです。

――もともと今回の試合は、プロレス大賞授賞式の席で「猪木、鶴田、天龍は俺と同じ時代じゃなくて良かったなと思います。俺と同じ時代じゃ連続受賞なんて無理でしたし」という発言が引き金になりました。改めてその言葉の真意は?

 そのままですよ。2年連続取れたのがその3人と聞き、でももし僕と同じ時代だったら普通に取れていなかったと思いますので。今、自分たちがやっていることこそが一番だと、それはやっぱり天龍さんにだって、誰だってそう思うと思います。天龍さんにだってその時代ではおれらが一番という思いがあったと思います。だからと言って、この後、(天龍が)バリバリの時と試合ができるわけでないので、その答えは見つからないとは思います。そこはレスラーとしての意地の張り合いですよね。みんなが自分が一番だと思っていると思いますから。

――今回、外から見られている構図としては「昭和vs.現代」というイメージです。オカダ選手自身は、「過去のプロレス」を意識するところはありますか?

 まず「過去のプロレス」って何なのか分からないですよね。過去と今で何が違うのかと。何も変わっていないですよ。戦いですし、時代が進んで技は増えましたけど、だからって受け身の仕方が変わったわけでもないですし、ロープワークが変わったわけでもないので。何も変わっていないと思います。

――つまり時間が経過しただけで、プロレスの本質は変わっていないと?

 そうですね。戦いというのは一番変わらない部分ですから。

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