ハリルホジッチ「目的を果たせた」 W杯アジア予選 シリア戦後会見
「ロジカルな勝利だったと思う。これがわれわれの目的だった」と試合内容に評価を示したハリルホジッチ監督 【写真は共同】
試合後、日本のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「ロジカルな勝利だったと思う。これがわれわれの目的だった」と試合内容を評価した。しかし、「前半は満足していない」「少しプレッシャーを感じていたのかもしれないし、テクニックも習慣化されていない印象だ」「まだまだ向上の余地がある」と今後の戦いを見据え、気を引き締めるコメントも残した。
日本は10月13日、国際親善試合でイラン代表とアウェーで対戦する。
考えていた以上に難しいチームだった
ハリルホジッチ監督は、「チャンスをいくつも作ってくれた」と途中出場で3点目を挙げた宇佐美(中央)に賛辞を贈った 【写真は共同】
──後半の修正点は?(大住良之/フリーランス)
特にボールを使ってゲームを支配することだ。われわれは簡単なパスミスをしていたが、グラウンドが柔らかく疲労もあったと思う。背後へのプレーがなかなかできず、足元で(ボールを)もらうシーンが多かった。そのため、相手は後ろに残った状態のまま前に向かって守備ができた。後半はいくつかの良いアクションがあったが、ワンタッチを伴ったプレーをすることでかなりのチャンスが作れた。左からの素晴らしいアクションで点が取れなかったのが残念だが、そうしたプレーがわれわれのプレーのアイデンティティーとなる。繰り返しになるが、このチームはまだまだ向上の余地がある。われわれのグループで一番難しい相手に勝つという目的を果たすことができた。ただし(選手は)少しプレッシャーを感じていたのかもしれないし、テクニックも習慣化されていない印象だ。後半、より多くのものをもたらしてゴールにつながった。
──ハーフタイムの修正によって勝利できたことをどう評価するか?
何人かの選手に修正を加えた。山口(蛍)、長谷部(誠)と(香川)真司。さらに本田と原口( 元気)。彼らが広がった状態になって、足元でもらう動きが多かった。岡崎と真司、本田、原口には、お互いもう少し近くでプレーするように要求した。個人よりも組織のアクションが増えると考えたからだ。人が動いて、もっとボールが動くことを要求した。
──PKを初めて獲得できた要因と意義は?
(笑いながら)10試合で1回取れたような感じのPKだった。ただ私はずっと、16メートル(ペナルティーエリア)の中に入った時にはPKを誘うように言い続けたが、ようやくそれが実現した。16メートルの中でまだまだアグレッシブさが足りない。特にデュエル(1対1の勝負)の部分でだ。シリアはかなり戦うチームで、最後の最後まで諦めなかった。われわれが考えていた以上に難しいチームだった。後半は、われわれの経験とテクニックでゲームを支配できたが。あと2〜3回は、われわれには良いアクションがあったので、そこで(点が)取れればという希望はあった。次のイラン戦に向けてまた修正していきたい。
──縦の攻撃が少なかったのはリスク管理で慎重になったからか?
おっしゃるように、背後(をとること)を求めたわけだが、そのためにハーフタイムで指示を加えた。少し相手ゴールを背負った状態で、お互いが広がり過ぎていた。そして相手は、しっかり戦う意識があり、それをブロックしてきた。また、われわれのパス交換が正確でなかったため、プレースピードが上がらなかったという分析をしている。中盤と前線に修正を加えたことで、後半には日本の真のイメージを皆さんにお見せすることができたと思う。
それから宇佐美、清武(弘嗣)、武藤(嘉紀)は(途中出場で)良い入りをしたことを付け加えておきたい。われわれが求めるスピードを彼らはもたらしてくれた。宇佐美はチャンスをいくつも作ってくれた。左からの素晴らしいアクションで、ゴールを奪えなかったのが残念だった。
──今日の試合を踏まえてイランとどう戦うのか?
ちょうどイランが試合をしているので、そのビデオを見て分析する。かなり強いチームだし、(ホームスタジアムには)8万人くらい入ると聞いている。まったく違う試合になると思う。レベルの高い試合になるが、もっともっとわれわれはレベルを上げていかなければならない。
シリア代表、ファジル・イブラヒム監督のコメント
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