中学3年生“ネクスト清宮”に注目 未来の甲子園を沸かすのは誰だ!?

週刊ベースボールONLINE
 今年の甲子園を沸かせた選手の1人、清宮幸太郎(早稲田実)。1年生で3番を担い、2本塁打と高校野球ファンを魅了した。そこでちょっと気は早いが、来年以降の甲子園での活躍が期待される中学3年生に注目したい。
 未来の甲子園球児やプロ野球選手を目指す中学球児たちの熱い戦いが全国各地で行われた。今回はその中で光った選手たち、中学硬式・中学軟式の原石を紹介する。

硬式:恵まれた体格、怪物誕生の予感も

中学生離れした体格を持つ小野寺は、まさにネクスト清宮と呼べる 【写真=高木遊】

 身長184センチ・94キロという一人だけ高校生が混じっているような体格を誇るのは、小野寺瑞生(川崎中央リトルシニア)。父・智さんは「バナナを置いておいたら、一房ごと食べちゃうし、おやつと言っておにぎり4つ(笑)。もう食費がかかってしょうがないですよ」と笑う。

 3月に横浜スタジアムで行われたベイスターズカップでは、同大会史上初となるスタンドインの本塁打を2打席連続で放った。投げても最速143キロのストレートが武器だ。中学硬式野球日本一を争うジャイアンツカップでは、1回戦で、優勝した羽曳野ボーイズに0対1の投手戦で敗れたものの、7回1失点と好投を見せた。

 また、同大会前にはリトルシニア日本代表として全米選手権に出場。「海外選手は体格だけでなく、球や足の速さなど個々の能力に驚きました」と刺激を受けるとともに、中心選手として日本代表の2連覇に貢献。ベストナインにも輝いた。

 その身体能力については、川崎中央リトルシニアの澤田健一監督も「地肩の強さや打球の飛距離は教えてできるものではない」と舌を巻く。

 そして、この夏は甲子園のテレビ中継からも大きな刺激を受けたという。「野手ではやはり、1学年上の清宮選手もすごいなと思いましたし、投手では球が遅い投手でも、キレが全然違いました」と目を輝かせた。目標の選手は田中将大(ヤンキース)の名前を挙げた小野寺。恵まれた体格に、柔軟性や忍耐力が備わってくれば怪物誕生の予感も漂う。

(文=高木遊)

硬式:大谷翔平を目標とする二刀流候補

走攻守三拍子そろった中川は高校では二刀流としての期待もかかっている 【写真=高木遊】

 走攻守三拍子そろった内野手として評価が高いのは、中川卓也(大阪福島リトルシニア)。「3番・セカンド」の攻守の要、そして主将としてリトルシニアの全国大会では、春夏連続で8強に導いた。投げても最速138キロの伸びのあるストレートに加え、変化球も器用に操り、ジャイアンツカップでは春のボーイズリーグ王者・枚方ボーイズを完封してみせた。

 中尾学監督も「あの子で負けたらしょうがないと思うほど、ここ一番でしっかりやってくれる子です。器用で真面目。何も言うことはありません」と称賛を惜しまない。中川自身も目標の選手に大谷翔平(北海道日本ハム)を挙げており、高校野球でも投打にわたる活躍に期待したい。

 この他にも最速145キロを誇る根尾昂(飛騨高山ボーイズ)、ともに最速142キロの柿木蓮(佐賀東松ボーイズ)と鈴木裕太(新潟リトルシニア)の速球派右腕や、コンゴ人の父を持ち投打で高い身体能力を見せる、身長190センチの万波中正(東練馬リトルシニア)も楽しみな存在だ。

(文=高木遊)

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