帝王・高山がGHC前哨戦で鈴木軍に圧勝「あいつらを倒して至宝を取り返します」

高木裕美

GHC前哨戦で鈴木軍を粉砕した高山は、天国の三沢さんに「至宝を取り返します」と約束 【横田修平】

19日のプロレスリング・ノア「三沢光晴メモリアルツアー2015」東京・後楽園ホール大会では、満員となる1380人を動員した。メインイベントでは、三沢光晴メモリアルマッチとして、丸藤正道&杉浦貴&高山善廣組vs.鈴木みのる&飯塚高史&シェルトン・X・ベン ジャミン組が激突した。

みのると高山はリング内外で激しい打撃戦

みのると高山はリング内外かまわず激しい打撃戦 【横田修平】

 7.18後楽園でのGHCヘビー級王座戦が正式決定した王者・みのると高山が、早くも視殺戦を繰り広げると、そのまま場外戦でもエルボーでやり合った。
 すでに臨戦態勢のみのるは、客席になだれ込んでの腕十字固めで高山の左腕を破壊。だが、高山も帝王の貫禄を見せ付け、飯塚をエベレストジャーマンスープレックスで沈めると、「絶対にあいつらを倒して、至宝を取り返します」と宣言。観客と共に「ノーフィアー」の雄叫びを上げた。

 三沢さんのメモリアルツアーの大トリを勝利で締めくくった高山は、笑顔で「すでにタイトルマッチのその先まで考えてる。楽しいね」と、次期挑戦者候補の杉浦を見つめてニヤリ。「ギタギタに汚されたベルトを取り返す」と、改めてGHCヘビー級王座奪回へ決意を新たにした。

KESが外国人コンビを下しタッグV3

ノアの外国人コンビを下しGHCタッグV3を達成した鈴木軍のKES 【横田修平】

 GHCタッグ選手権試合では、鈴木軍のランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.の王者組KESが、コルト“Boom Boom”カバナ& クリ ス・ヒーロー組を下し3度目の防衛に成功した。
「グローバル・タッグリーグ」開幕戦の4.19後楽園では、KESから大金星を奪った挑戦者組は、この日も熱狂的な声援を味方に大奮闘。ヒーローが豪快なエルボーで長身の王者組にダメージを蓄積させれば、カバナはバイオニックエルボーで翻ろう。次々と見せ場は作るも、KESは危なげなく対処し、合体のキラーボムで勝利。NWAタッグ王座と2本のベルトを手に「オレたちがチャンピオンだ!」と勝ち誇った。

越中のヒップアタックにノアファン大歓声

三沢さんのデビュー戦の相手でもある越中のヒップアタックにノアファンは大歓声 【横田修平】

 齋藤彰俊&越中詩郎組vs.小川良成&井上雅央組という、三沢さんにゆかりの深い4選手によるメモリアルマッチでは、齋藤&越中の平成維震軍コンビが息の合った連係を披露。三沢さんのデビュー戦の相手であり、若手時代を共に過ごした越中が十八番のヒップアタックで場内を沸かせれば、三沢さんの最後の対戦相手となった齋藤がスイクルデスでフィニッシュ。齋藤は「自分の知らない三沢さんを知っている越中さんと組めたことで、維震軍ともまた違うタッグになった 」と、今後もタッグ再結成を熱望した。

小峠vs.原田は両者KOで決着がつかず

小峠と原田による注目の一騎打ちは両者KOで決着がつかず 【横田修平】

 小峠篤司vs.原田大輔による注目の一騎打ちは、両者KOで決着がつかず。かつては大阪プロレスで「桃の青春タッグ」を結成していた2人だが、ゴングと同時に激しいエルボー合戦。原田が小峠の得意技であるタランチュラを出して挑発してみせれば、小峠も足を鉄柵に打ち付けるほどの勢い十分なトペコンヒーロ。20分近くに及ぶ激しい打撃戦の末、2人とも立ち上がれず、両者KOとなった。
 この結末に小峠は「いつでも、どこでもいい。もう一度やりたい」と再戦を熱望。来月から開幕する「グローバル・ジュニアリーグ戦」とは別に、小峠との決着戦の実現を訴えた。
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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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