ミスの目立ったセリーナが綱渡りの栄冠 男子はジョコビッチが初V目指し決勝へ
セリーナ優勢も体調に不安
20度目となるグランドスラム優勝を果たしたセリーナ 【写真:ロイター/アフロ】
ここまでの対戦成績はセリーナの8戦全勝だったが、問題は、風邪が悪化して前日は練習できなかったセリーナの体調。お互いにそれを探るような立ち上がりだった。
第1セット、グランドスラムで初めて決勝の舞台に立ったサファロバの硬さは想定通りだろう。セリーナは第4ゲームに40−15のチャンスをつかむと、ここぞとばかりリターンのウイナーを決めて先にブレークした。それでも、やはりセリーナには精彩がなかった。持ち味のファーストサーブの確率は50%台で思うようにスピードが上がらず、相手のミスに救われながらの展開が女王らしくない。大事には至らなかったが、第5ゲームにはダブルフォルトを2本おかして観客を不安にさせながら、それでも第1セットは6−3で奪って先行した。
サファロバに流れが移ったかに見えたが……
ファイナルセットに入ったころにはサファロバの硬さも消え、第1ゲームをいきなりブレークして流れが移ったかに見えた。しかし、リードしてはプレーが揺らぐのが、女子テニスの歯がゆさであり面白さだ。第4ゲームの30−0からサファロバの腕が縮こまり、ダブルフォルトでブレークバックを許したのが非常に痛かった。
ここからセリーナは目が覚めたようにレベルを上げて、プレッシャーを掛けてミスを引き出すと、第6ゲームも連続ブレーク。このセットを6−2で奪い、タイトルを手にした。
大会を通してミスの目立ったセリーナだが、決勝でもウィナー34に対しアンフォーストエラーが42。体調不良とは言え、綱渡りの栄冠だった。
男子決勝はジョコビッチvs.ワウリンカ
フルセットまでもつれ込んだ男子準決勝はジョコビッチ(右)がマレーを制し、決勝進出を決めた 【写真:ロイター/アフロ】
ジョコビッチがセットカウント2−1とリードした第4セット3−3から再開されたゲームは、最初から息詰まるラリーの応酬になった。結局、マレーが第11ゲームをブレークしてフルセット勝負に持ち込む。だが、ジョコビッチはファイナルセットに余裕を残しており、あらためて鉄壁の守りでマレーの反撃を断ち切り、最後はゲームカウント6−1でこの試合を制した。ジョコビッチはこの大会で2年連続3度目の決勝進出を決め、初優勝を目指して7日にスタン・ワウリンカ(スイス)と対戦する。
(文:武田薫)
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