姿勢が良くなる簡単な方法って? 誰でもできる“ラン”フォーム改善の基本

三河賢文

【Getty Images】

 こんにちは! “走る”フリーライターの三河賢文です。最近はウルトラマラソンを中心にレースへ出場していますが、先日ハーフマラソンへ出場しました。スピードレースは久々で不安もありつつ、なんとか自己ベストを更新。短い距離でも、ちゃんと記録が伸びていて安心しました。

 長距離を楽に走る、あるいは速く走るうえで、大切なのがフォームです。しかし「フォームを改善しよう」と突然言われても、なかなか難しいでしょう。そのため私は、まず“姿勢”から見直すことをおすすめしています。

ポイントは「骨盤を起こす」 無理なく体を支えよう

 姿勢改善については、「骨盤を起こす」ことが最も重要なポイントとなります。ランニング教室に通っている方、あるいは学生時代にスポーツしていた方などは、聞き慣れた言葉かもしれません。しかし実際に走っている姿を見ると、意識だけでちゃんと骨盤を起こせていない人が多いことが分かります。

骨盤が後傾すると“猫背”の状態に(左)。そこから背筋を伸ばそうとしても、背骨が反ってしまい(右)理想的な姿勢にはなりません 【三河賢文】

「背筋を伸ばして」と言われると、ほとんどの人が背骨を反らせます。小学生が身長計に乗り、グーッと伸びている姿を思い浮かべると分かりやすいでしょう。普段、多くの方は骨盤が後傾し、“猫背”のような状態になっています。そういう方が背筋を伸ばそうとすると、背骨を反らすような形になってしまうのかもしれません。

 しかし、いずれの姿勢もランニングにおいて良い姿勢とは言えないでしょう。猫背では下半身にすべての体重が乗っかってしまいますし、逆に反った上体では体が動かしにくくなります。いずれも余計な負担が生まれ、すぐに筋肉が疲労したり、場合によってけがをしたりする原因となるでしょう。

 そこで、「骨盤が起きた」状態を作ります。骨盤が起きると、自然と背筋が真っすぐになります。つまり、頭から腰、そして足までが一直線になるということです。体で体を支えあう形となり、負荷が偏ることもありません。さらに前傾姿勢を維持しやすく、スムーズな体重移動によるランニングフォームへと繋がっていきます。

すぐ実践できる! 骨盤の起こし方

 私はフォーム改善するにあたり、「チーランニング」というメソッドを基に取り組んでいます。チーランニングに関する細かな解説は省きますが、いかに長い距離を速く、楽に走るかを目的としたものです。国内でも、不定期ながらワークショップなどが開催されています。

 その中で、誰にでも実践できる骨盤の起こし方があります。画像は自作のため少々雑で申し訳ありませんが、以下に流れを紹介していきましょう。

1)仰向けに寝転がる

 まず、床に仰向けで寝転がりましょう。余計な力を入れず、脱力します。

【三河賢文】

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著者プロフィール

中学生の頃から陸上競技を始め、大学では十種競技選手として活動。引退後、約7年のブランクを経て2011年6月よりランニングを開始。同年にハーフマラソン、フルマラソン、翌年には100kmのウルトラマラソンやトライアスロン(オリンピック・ディスタンス)も完走。沖縄本島1周マラソンなどを始め、今では“超長距離”レースにも数多く出場している。また“トウモロコシ”や“アザラシ帽子“をトレードマークに、仮装マラソンも楽しむ。ランニングブログも不定期更新中。趣味と過去の経験を活かし、現在は東京都葛飾区内にある中学校の陸上部にて、外部コーチとして指導も行っている

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