3種類のシューズで効率的に脚を鍛える 南井正弘のイチオシ!

南井正弘

【南井正弘】

規則正しく走るのは効率的ではない!?

「毎日同じ時間に、同じ距離を、同じシューズで規則正しく走るのは効率的ではない!」と言われたら意外に思うかもしれない。走り始めはともかく、ある程度脚力がついたあとは、毎回同じ負荷ばかり与え続けると、せっかく運動しているのに、筋肉が刺激に慣れて脚力が向上しないどころか衰えるという調査報告もある。

 そんな時に役立つのが複数の特性を持った数種類のシューズ。毎回シューズを履き替えることで、筋肉へ効率的に刺激を与えることができるのだ。

 ランニングを日々の生活のなかに習慣づけるまでは、走る時間や距離をある程度決めておくこともよいが、前述のように脚力が一定レベルに到達した後は、毎回同じトレーニング内容で走るということは避けたい。

 一部の陸上競技トップチームでは、選手にその日の練習内容を当日まで知らせないようにするという。日々異なったトレーニングプログラムをカラダに課すことで、筋肉に効率的に刺激が与えられるのだ。

 一般的なランナーが毎回トレーニング内容を変更するのはなかなか大変なので、ランニングシューズを3種類ほど揃え、脚の筋肉に与える刺激を調節するというアプローチもある。

3足購入する場合、ブランドは揃えて

 ランニングシューズを3足購入する場合、それぞれのブランドを変えてもいいが、脚への負荷の差異が判断しにくいから、どちらかいうとブランドは揃えたほうが間違いは少ない。

 このような用途で個人的にオススメしたいのは、イギリス生まれの「inov-8」(以下、イノヴェイト)。ナチュラルラン(裸足で走るときと同様に、前足部で着地するランニングスタイル)を提案しており、裸足で立っている状態に近い、踵とつま先の高低差がないか、高低差の少ないシューズを数多く取り揃えている。

 同ブランドのシューズに履き替えてから故障が減ったというランナーも少なくない。このブランドはシューズの重量、ミッドソールの厚さによるクッション量、そして踵とつま先の高低差が明確になっており、ランナーの脚への負荷が分かりやすい。

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著者プロフィール

フリージャーナリスト。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツブランドのプロダクト担当として10年勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズを得意分野とし、『フイナム』『日経トレンディネット』『グッズプレス』『モノマガジン』をはじめとしたウェブ媒体、雑誌で執筆活動を行う。ほぼ毎日のランニングを欠かさず、ランニングギアに特化したムック『Runners Pulse』の編集長も務める

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