固定観念にとらわれない岡崎慎司 迷いを捨て、柔軟性のあるストライカーへ
監督交代のヘルタが勝利
GKが退場したこともあり、ヘルタ・ベルリンに敗れたマインツの岡崎慎司 【Bongarts/Getty Images】
「ちょっと疲れがある」という理由で、スタメンから外れた細貝萌は、後半21分から途中出場。同じく途中出場したペーター・ニーマイヤーとともに中盤の守備に奮闘した。試合後の細貝は「今日みたいに、みんなが情熱をもってやらないといけない」と力を込めて語っていた。
一方、13位に落ちたマインツは、6試合ぶりに勝利した16位のボルシア・ドルトムントとの勝ち点差が3まで縮まってしまった。試合の分岐点は前半32分、マインツのGKロリス・カリウスがバレンティン・ストッカーへのファウルで一発退場になった上、ヘルタにPKを与えてしまった事。ビハインドを負った上、数的不利になったマインツは、前半42分にも守備が乱れてヘルタに追加点を許してしまった。
「ゲーム運びとしては、ハッキリ言ってマインツは厳しかった。自分たちにとってはすごく楽な試合運びだったと思います」(細貝)
マインツのワントップ、岡崎慎司は、「ヘルタはコンパクトに引いて、後ろを固めて来るだろうから、我慢する事が大事。僕は後半勝負でも良いと思っていた」というプランで試合に臨んだが、GK退場のアクシデントで、もくろみが外れてしまった。
岡崎「いろんなことを考えすぎた」
「最近は、これもサッカーかなと思うようになってきた。うまくいく時もあれば、うまくいかない時もあると思う。それで一喜一憂する必要はない」(岡崎)
まさか達観したわけではないだろうが、そうとも受け止められそうな口調だった。
「いろんなことを考えすぎた。ワールドカップもアジアカップも負けて、『どうしたら勝てるんだろう』とか、“たられば”のことばっかり思って、結局目の前の事に集中していなかった。試合でも中途半端なプレーになった。迷っている時はミスすると『あれ、今の俺、違う動きをしたかな』とか、そういう感じのメンタルに入っていった。本当に自信のある選手は、ミスしても別に何とも思っていないはず。今までの僕は欲がありすぎて、もっとこうしておけば良かったとか、いっぱいあったけど、ミスもサッカー。切り替えれば良い事。そういうふうに今は考えています」(岡崎)
ストライカー像は描いていない
「これからは積み重ねてきたものを出していきたい。シュツットガルトでは中盤でボールを受けたりとか幅を広げる事ができたし、マインツで1年半、FWとして攻撃的に前に残らせてもらったけれど、今はどっちも出せるようにして、経験をもっと還元していかないと。もう若くないし、(FWとして)生きるとか生かされるとかではなく、その先を行かないといけないと思う」(岡崎)
しかし、「ストライカーはこうあるべき」という像は描いていない。
「自分は動かないFWじゃない。ムービングストライカーみたいなタイプなんで、固定観念にとらわれず、もっと自分は柔軟性を持ちたい。まだまだいろんな事をやっていきたいです」(岡崎)
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