世にも美味しい42.195キロ 食べて飲んで踊るメドックマラソン

スポーツナビDo

【畔柳理恵】

 フランス・ボルドーで9月13日(現地時間)、第30回メドックマラソンが開催された。

 メドックマラソンは、ワインの産地であるボルドーのメドック地区で、ぶどうの収穫直前の時期に広大なぶどう畑とシャトー(ワインの醸造所)の中にフルマラソンのコースを設けて開催される。優勝賞品はなんと、自分の体重と同じ量のワイン! 毎年約8,500人のランナーと3,000人のボランティアが参加する、世界最大規模のファンラン大会だ。

 フランス全土はもちろん、ドイツ、スペイン、イギリスなどヨーロッパ各国、そして中国、台湾などアジアからも多くの酒飲み、もとい、ランナーが集まってくる。日本人ランナーも毎年約500人が参加しており、日本からのツアーも数多く催行されている。

 第30回の記念大会となる今回は参加者を1万人に増やしたが、それでも3,000人がキャンセル待ちをしていたという。ランナーとともに訪れる関係者や見物客を合わせると、世界中から3万人もの旅行者が集まるという、ボルドーの一大イベントだ。

目立つが勝ち!世界から集まる仮装ランナー

「スーパーマンは祭なのか!?」なんて細かいことは気にしない 【畔柳理恵】

 このメドックマラソンの名物といえるのが仮装。毎年主催者から公式にテーマが発表され、多くのランナーが趣向を凝らした衣装を用意して臨む。今年のテーマは「世界の国と祭」。ちなみに昨年は「SF」だった。

 ランナーとともにメドックを訪れる友人や伴走者も仮装をした人が多く、小さな町は色とりどりの衣装を身に着けた人々であふれかえる。

仮装というより、もはや山車。本当にこのままフルマラソンを走るのか!? 【畔柳理恵】

フランスらしい集団を発見。小林幸子もビックリな手の込みよう 【畔柳理恵】

【畔柳理恵】

 レースは9時30分にスタート。制限時間は6時間30分。仮装して走るにはなかなかハードな設定だ。



 盛大に花火が打ちあげられ、サンバの衣装を身につけたダンサーがステージで踊るお祭りムードの中、1万人のランナーが次々と出発していく。走る者も見ている者も、この場に居られることが楽しくて仕方がない、という雰囲気が伝わってくる。

 この日の天気は快晴。抜けるような青空の下、目にも鮮やかな仮装ランナーたちが、ぶどう畑の中を駆けぬけていく。

【畔柳理恵】

ワイン飲み放題! 豪華エイドの数々

最初のエイドでは朝食が食べられる。クロワッサンがフランスらしい。日本でもかつて大ブームになったカヌレは、ボルドーが発祥のお菓子だ 【畔柳理恵】

 メドックマラソンのもう一つの特徴が、この地方ならではのエイド。なんとコース上でワインが飲めるのだ。ほかにもフランスならではの豪華グルメが、こんなに食べて走れるのか!?というほど提供される。もちろん水やバナナもあるので、飲めない方もご安心を。

【畔柳理恵】

おおよそ1キロごとに設置されているエイドは、シャトーの中にあることも。ワインが飲み放題! 【畔柳理恵】

もちろん、エイドごとに異なるワインを飲むことができる。ボルドーだけに赤ワインが多い 【畔柳理恵】

シャトーにはバンドがいて、音楽でもてなしてくれる。テーマに合わせて仮装しているバンドもいる 【畔柳理恵】

コースのそこかしこで、住民や子どもたちが応援してくれるのもうれしい 【畔柳理恵】

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