人生一度はやってみたい地引き網 地球は重かった…真夏の激アツ体験

芸部歩人

【スポーツナビDo】

「海の男三部作」ここに完結

自称2代目スポーツ冒険家・芸部歩人が三たび海にやって来た! 【スポーツナビDo】

 前回、先生が裸でSUPを漕いでいるのに倣い、「その方がサマになるしな」と自分も裸で上船したところ、体力消耗&過度な日焼けでエラい目に遭った、名ばかりな“海の男”芸部歩人(げいぶ・あると)。しかしそれにも懲りず「海の男三部作」を完結させるべく、今度は千葉の九十九里へ。そこには新日本プロレス・G1クライマックスばりに滾(たぎ)らせる、真夏の激アツ体験が待っていた!

 ということでやってきたのは一宮海岸で行われている観光地引き網。当日は9時半開始の地引き網に合わせ、最寄りの上総一ノ宮駅へ9時すぎに集合。しかし、サーフィンといいSUPといい、海のアクティビティは得てして朝早いのが玉にきず。家族連れや海水浴客がワクワクした空気を発する中、ひとり眠気まなこでウツラウツラしながら電車で一ノ宮駅へと向かう。
 今回も同じく朝は苦手な編集担当氏と駅で合流し、何やら周囲と不釣り合いな不健康感を醸し出す2人で海岸へ。会場はすでにワサワサと人が集まり、さながらお祭りムードが漂う。さっきまで早起きによる睡眠不足(前日2時就寝)でテンションの低かった単細胞・芸部の脳内にも途端に北島三郎の『まつり』が流れ、一気にボルテージが上がる。砂浜も日差しを集めフライパンのように熱々だ。

なんだか地球と綱引きしているような

網と希望とを載せた船が沖へと出航 【スポーツナビDo】

 集まった人たちの期待で海岸がパンパンにふくれた中、われわれの網と希望とを載せ船が出航。波をかき分け、勇ましく外洋に向かっていく。船は沖まで出ると網を沈め、浜で待ち受ける我々が左右に分かれて袋状になったこの網を引き、引き切るとそこに魚が獲れているという寸法だ。

まずは海に入って綱を引いていく 【スポーツナビDo】

 まずはアミに付けられた綱のもとへ、テクテクと海岸を歩く。波打ち際の風と磯の香りは心地よく、今回もさっそく転地効果十分。実は授業の一環で小学生のとき地引き網をやったことがあるにわか海の男・芸部、実に30年ぶりの再挑戦となったが、やはり綱越しに伝わる感覚はずっしりと重い。周りの方とみんなでジリジリ引いていると一体感も生まれるし、なんだか地球と綱引きしているような気になってくる。

親子連れに混じって懸命に綱を引く、引く、引く! 【スポーツナビDo】

 海に入って砂浜まで綱を引き、そして再び海へと戻る。基本的にはこれを繰り返す。子どもは引き切ると元気に走って海へと戻り、大人はほほえましくその様子を見ながらゆっくり海へ。手や腕に負担を掛けないよう体に巻きつけて引く専用の器具もあり、使い方を教えてくれた地元観光協会の方によれば、観光地引き網は年々知られるようになって参加者も増加中。去年は200人の参加があったが、今年はさらにそれを上回る見込みであるという。

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著者プロフィール

げいぶ・あると。体験系取材を中心に活動し、「2代目スポーツ冒険家」を自称する40代目前ライター。名前は映画『クリフハンガー』の主人公ゲイブ・ウォーカーから

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