中年素人サーフィン放浪記・青春編 チャラいスポーツという偏見

芸部歩人

【Getty Images】

プロレスネタで女子受けゼロだった青春時代

 私はサーフィンが嫌いだ。

 高校時代は『スラムダンク』人気を受けたバスケ部も、花形のサッカー部も嫌いだったから、要はモテるスポーツに不寛容で、単なるひがみであるのは否定しない。飲み会へ行けば話題に窮し、内輪受けでしかないプロレスネタで男友だちと盛り上がり、女性陣の連絡先はまるで得ることなく終わるのがお決まりの負けパターンだ。

 閑話休題。

 とにかくサーフィンには、そんな風に女子に色目を使うチャラいスポーツという偏見&マイナスイメージしか持っていなかった。コンビニで深夜バイトに精を出していた若き日、まだ真っ暗な早朝に現れた中学時代の親友(プロレスファン)が、「これからサーフィンに行くんだ」などとのたまった日には「ブルータス、お前もか」という気分になったものである。

『上島ジェーンビヨンド』に感化

いざ湘南、江ノ島を望む鵠沼海岸へGO! 【スポーツナビDo】

 かのごとくサーフィンを毛嫌いしていた私だが、今春ちょっとした変化があった。『上島ジェーンビヨンド』というダチョウ倶楽部の竜ちゃん(上島竜兵)がサーフィンに挑む映画を観たのだが、これが面白かった。サーフィンを横目にママ狙いでスナック通いに精を出す竜ちゃんは私が持っていたサーファーイメージと相違ないものだったが、そんな竜ちゃんを尻目にサーフィンに打ち込むリーダー(肥後克広)の姿はカッコよく映った。少しずつ技術を習得し上達していく様は活き活きとし、画面いっぱいに広がる海の映像も相俟(ま)り、サーフィンを魅力的なものに思わせた。

オッシュマンズのサーフィンスクールに参加 【スポーツナビDo】

 特に理由なく嫌っていただけだから、転向も早い。

 サーフィンをやってみたくはなったものの、ウェットスーツにサーフボードと用意せねばならないものが多く億劫だったが、どちらも無料レンタルOKで、着の身着のまま、タオルだけ持参すれば参加できてしまうオッシュマンズのサーフィンスクールを見つけ、これ幸いと参加させてもらうことにした。

バーンと海、リフレッシュ作用満点

四十目前の自称・2代目スポーツ冒険家、芸部歩人よ、オマエ波に乗れんのか!?(次回へつづく) 【スポーツナビDo】

 当日は朝8時に湘南・鵠沼海岸へ集合。小田急江ノ島線「鵠沼海岸」駅からスポナビ編集部・担当氏とともに歩いて向かう。どちらも朝の弱い編集者とライターという組み合わせをよそに、周囲はまるで家族連れが開園前のテーマパークのようにワクワクした雰囲気で海へ向かっている(※後に地引網が行われていたことが判明)。

 海岸へ向かう途中では自転車やそれこそ散歩へ出掛けるようにヒョイとサーフボードを担いだ人たちの姿も見られ、これだけでもう海のない地域から来た我々には演出効果十分。いざ到着して目の前にバーンと海が広がれば、そこに転地効果も加わってリフレッシュ作用満点となる。
 ということで、ボードに触れる前からすでに腹七、八分目ぐらいな感はあるものの、“2代目スポーツ冒険家”を自称する割に比較的並な身体能力の中年素人は無事波に乗れるのか!? 『上島ジェーン』ならぬ『芸部ジェーン』、体験レポートは次回へ続く。

■協力:オッシュマンズ サーフィンスクール
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著者プロフィール

げいぶ・あると。体験系取材を中心に活動し、「2代目スポーツ冒険家」を自称する40代目前ライター。名前は映画『クリフハンガー』の主人公ゲイブ・ウォーカーから

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