夏野菜とお酢の力で夏バテ対策 食欲コンサルタントの健康レシピ

村山彩

【村山彩】

 こんにちは。食欲コンサルタントの村山彩です。夏本番となり、暑い日が続きますね。食と運動に関するお悩み相談の第6回は、 夏バテで食欲が減退してしまうという方々へのレシピです。

「夏はどうしても食欲がなくなってしまって困っています」
「食べられないのでパワーが出なく、仕事やトレーニングの効率も悪くなります」

 暑いとどうしても食欲は落ちてしまいがちですが、そんな時こそ味付けや素材選びの工夫をしましょう。味付けは、「甘い」「辛い」「苦い」「酸っぱい」「塩辛い」の「五味」のひとつ「酸味」が強い味方になってくれます。酸味の代表的な調味料といえば「酢」。醤油や塩、砂糖などに比べると消費量が少なく、使い切れないお酢が残っている家は多いのではないでしょうか。

 今回のレシピは、お酢と旬の野菜を使った「夏バテ対策・夏野菜で酸辣湯(サンラータン)素麺」です。

夏バテ対策 夏野菜で酸辣湯素麺

【村山彩】

【材料】(2人分)
素麺:1と1/2束
豚薄切り肉:100g
卵:2個
豆腐:150g
もずく:40g
ズッキーニ:1/2本
ミニトマト:5個

大葉:4枚
ミョウガ:1本
すりおろし生姜:1/2かけ
細ネギ:適量

鶏ガラスープ:600cc

酢:大さじ2
ゴマ油:小さじ1
胡椒:適量
片栗粉:適量
豆板醤:お好みで
ラー油:お好みで
【作り方】
1)野菜と豆腐を好きな大きさに切り、鶏ガラスープでズッキーニと豆腐と豚を煮込んであくを取り、最後に卵を回し入れる
2)素麺を別途ゆでる
3)1)に調味料を加えて味付けをしたら、すべてを器に盛りつけて完成

【村山彩】

 私自身、暑い日やトレーニングでバテると食欲が落ちるタイプです。食べないと体がリカバリーしないので、酢を味方につけて食べることが多く、このメニューはどんなに疲れていても食べることができる優れた一品!

 酢はさっぱりとした酸味が、嗅覚や味覚を刺激して食欲増進させるだけでなく、酢に含まれる酢酸は運動後に糖質と一緒に摂取すると、エネルギー源であるグリコーゲンの蓄積を促します。また、酢酸以外にクエン酸も含まれており、疲労回復のお手伝いをしてくれます。

 今回は普通の酢を使いましたが、白ワインビネガーや抗酸化作用のポリフェノールを含むバルサミコ酢、フルーツ酢などバリエーションも豊富なので、料理にあわせて使い分けるのもいいですね。フルーツ酢に関しては、トレーニング後に炭酸水と割ってよく飲んでいます。
 また「酸味」に加え、「辛み」も食欲増進効果があり、豆板醤やラー油をお好みで加えるのもオススメです。

 使用した食材に関しても、喉越しよく食べやすい素麺で糖質を摂取。素麺だけでは栄養が偏るので、タンパク質と疲労回復ビタミンB1を多く含む豚肉、植物性タンパク質の豆腐、完全栄養食の卵、そして旬の野菜ズッキーニと抗酸化作用のリコピンを含むトマトを追加。トマトは酸味の代表野菜でもありますね。さらに薬味を加えればバッチリです。薬味は、食欲増進効果はもちろんのこと、この時期に嬉しい殺菌作用も期待できます。

「五色」を意識!

【村山彩】

 素麺などのように、一品でバランスのよい食事にするのはなかなか難しいものですが、そんな時は「五色」を意識することをオススメします。五色とは、白・黒・黄・赤・緑。素麺の白、卵の黄、トマトの赤、ズッキーニや大葉の緑、そこに不足しがちな色「黒」のもずくを追加。黒は海草類に多く、ヘルシーかつ食物繊維をたっぷり含むものがたくさんあるので、積極的に取り入れて下さい。
 まだまだ暑い夏が続きますが、食を楽しみ、味方につけて乗り切りましょう!
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

食欲コンサルタント、日本初のアスリートフードマイスター、野菜ソムリエ。2012年7月、館山トライアスロン総合優勝。2014年 ironman 70.3 台湾エイジ優勝 。現役トライアスリートとしての知識と経験を生かし、プロアスリートやアマチュアランナーへ食事指導と運動指導を行っている。そのほか、テレビ、雑誌、ラジオ、イベントを通じてランニングと食事についての幅広い活動を行う。13年12月に『あなたは半年前に食べたものでできている』、15年2月に『あなたは半年前に食べたものでできている 実践編』(ともにサンマーク出版)を上梓

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント