PONOS NAKAJIMA RACING 予選/決勝レースレポート【2024 全⽇本スーパーフォーミュラ選⼿権 第3戦 東北⼤会】

SUPER FORMULA/SFgo
チーム・協会

悪天候のレース。山本尚貴はクラッシュによりリタイア、佐藤蓮は上位を狙うも11位で赤旗レース終了

厳しい暑さのなか予選にのぞむ山本尚貴 【PONOS NAKAJIMA RACING】

年に一度となる東北エリアでのSUPER FORMULAが東北大会としてスポーツランドSUGOで開催。周辺地域の魅力を活用して、地域全体のお祭りとして盛り上げられるということもあり、土曜から多くの家族連れで賑わいを見せる。PONOS NAKAJIMA RACINGとしては、チームランキングは3位につけ、トップとの差はあるもののここまでの2戦でポイントを積み重ねている。第2戦では、山本尚貴が2戦連続のポイント獲得となった一方で佐藤蓮はマシントラブルで序盤にリタイアと悔しい結果となったが、第3戦では開幕戦以来の2台揃ってのポイント獲得を目指す。
予選日は気温が30℃を超え、厳しい暑さの1日となった。午前中に行なわれたフリー走行では山本尚貴は5番手、佐藤蓮は10番手タイムで予選に向けた確認と調整を終えた。迎えた公式予選、Q1のAグループで出走した佐藤はミスのないアタックだったが7番手で惜しくもQ2進出を逃すことに。続くBグループで山本がアタックを行ない、こちらも同じく7番手タイムとなり、2台揃ってQ1敗退となった。どちらのグループも1秒以内にほとんどのマシンが収まる大接戦の予選Q1となった。

総監督 中嶋 悟

「フリー走行までは悪くない感触でしたが、公式予選では何かが足らなかったようで、2台とも僅差で同じようなところに沈んでしまいました。明日は天気予報がよくないことが気がかりですが、できるだけのことはやって明日に備えたいと思います」

監督 伊沢 拓也

「フリー走行では2台とも落ち着いてセッションを進めることができていましたし、無線で聞いていても仕上がりは今年一番だっただろうと思っているので、2台揃ってQ1を突破できないとは想像もしていませんでした。予選後の彼らのコメントを聞いても、大きなミスがあったわけでも、どこかに大きな不満があったわけでもなく、驚いているような状況です。ただ逆に、小さいところでまとまってしまったのかなとも感じるので、2台ともフリー走行から予選にかけてしっかりと進めていけたことをポジティブにとらえていきたいと思います。明日は天候がどうなるか分かりませんが、2台ともいいレースをしたいですし、中盤のポジションからのスタートなのでアクシデントなく無事に終えられることも大事だと思っています」

64号車 山本 尚貴

「マシンに対する手ごたえはあったので、僅差でQ1を突破できなかったことは非常に悔しいです。フリー走行では持ち込みのセットの感触が良く、そこから煮詰めていって結果的に5番手タイムで終えられました。予選に向けてもそこから調整していけばトップグループに入れると思っていたのですが、残念です。14番手と後方からのスタートで、明日は雨予報。視界もないのでなかなか前に出るのは難しいかと思いますが、何とか1つでも上でゴールできるよう頑張ります」

65号車 佐藤 蓮

65号車 佐藤蓮 【PONOS NAKAJIMA RACING】

「走り出しからマシンの手ごたえはありました。公式練習では最後に少しミスがあったのでリザルトとしては中盤ぐらいでしたが、マシンのポテンシャルは感じていたの
でそのベースで予選に臨みました。走っている感触としてもタイムとしても通過はできるだろうと感じていたものの、周りも上げ幅が大きくQ2に進むことができませんでした。明日はおそらく雨のレースになるので、まずは生き残ることをしっかりと考えながら走っていこうと思っています。その結果どのポジションにいられるかが重要で、今回は後半戦に向けてポイントを獲らなければならない1戦だと考えているので、しっかりと組み立てていきたいと思います」

悪天候で苦しむ決勝。山本はのウォームアップ走行でクラッシュ、佐藤はポジションアップで11位も赤旗でレース終了

65号車 佐藤蓮 【PONOS NAKAJIMA RACING】

予報通り、朝から雨が降り続いたこの日のスポーツランドSUGO。フリー走行は開始5分で赤旗終了となってしまうほどで、雨量が多くコースの視界も悪いコンディションが続く。フリー走行が早々に切り上げられたため、決勝レース前のウォームアップ走行が通常の8分から20分に延長される措置が取られた。そのウォームアップ走行が雨の中スタートしたが、山本が最終コーナーでクラッシュ。山本はマシンの損傷が激しく、レース出走を取りやめることになった。このクラッシュによるクラッシュバリアの修復に時間を要し、予定より大幅に遅れて15時35分にセーフティカー先導で決勝レースはスタートを切る。13番手スタートの佐藤は5周のセーフティカーラン後にセーフティカーが戻ったタイミングで実質のスタートが切られたが、すぐに1台が最終コーナーでクラッシュをし、再びセーフティカーが導入される。佐藤はポジションアップし、12番手でセーフティカーランを続ける。13周目に再びセーフティカーが退去し、再スタートしたがまたしても最終コーナーでクラッシュ車両が発生し、今度は赤旗となる。ガードレールの破損が大きく、コンディションもドライバーの安全を確保できないと判断され、この赤旗をもってレースは終了することになった。佐藤は11位でレースを終えた。

総監督 中嶋 悟

「雨の難しいコンディションで、最終的には12周で終了という残念なレースになりました。山本はレース前のウォームアップ走行でクラッシュしてしまい、出走することができませんでした。佐藤はコンディションが悪い中、ポジションを上げましたが、ポイント獲得までは届かず…。次戦までにテストもあるので、しっかりと立て直して上位争いができるよう頑張ります。雨の中、たくさんのご声援をありがとうございました」

監督 伊沢 拓也

「非常に残念な終わり方になってしまいました。僕たちのチームとしては、予選から含めて反省すべきところはたくさんあると思います。最後の詰めが甘かったかもしれません。次のレースの前には富士でテストがあるので、ここでしっかりと仕切りなおして、レースでいい結果を出せるように頑張ります。みんなプロなので、ここでの切り替えがすごく大事だと思っています」

64号車 山本 尚貴

64号車 山本尚貴 【PONOS NAKAJIMA RACING】

「SUGOでのSF23と新しいウエットタイヤのデータがない中で、過去のデータを参考にベースのセットアップを決めて朝のフリー走行で確認したかったのですが、残念ながら悪天候で走行ができませんでした。ただ、走り出した感触としてはそこまで悪くなさそうだったので、決勝直前のウォームアップでペースを上げ始めたところでリアが流れてクラッシュしてしまいました。決勝前にクルマを壊してレースを戦わずとして終わってしまったことでチームとスポンサーの皆さんにただただ申し訳ない気持ちです」

65号車 佐藤 蓮

「レーシングスピードで走れる状況が朝からほとんどありませんでしたが、考えていたセットアップでは全くタイヤが発動せず、非常に苦しかったです。なんとか発動させられるようにグリッド上でもいろいろとセットアップの調整をしましたが、多少は改善したものの劇的な変化はなく終わってしまいました。リスタート時は本当に前が見えない中、周りとの信頼関係で走っているような状況で、小林可夢偉選手がOTS(オーバーテイクシステム)を使って抜きに来たところを自分もOTSを使って守りに行ったら、結果的に阪口晴南選手を抜く形になりました。自分でもどこにいるか分からないような状況だったので、とにかくマージンを持って、周りに当たらないようにということを考えていました。次戦の富士大会の前にテストがありますが、この時期にテストがあるのはすごく大きいです。正直に言えば、ここまでのコンセプトでは開幕戦しか戦えていません。コンセプトをがらりと変えて、上位獲得を目指したいと思います」
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著者プロフィール

SUPER FORMULAは国内最高峰で最速のフォーミュラレースシリーズです。レースに使用する車両やタイヤ・エンジンに性能の差が無い「イコールコンディション」のため、ドライバーの実力やチームの戦略が勝敗につながります。世界的に見てもF1に次ぐ速さをもち、F1に乗るために必要な「スーパーライセンス」が最短2年で取得が可能。それにより、世界の舞台で活躍している名だたるドライバーを輩出している、世界でも注目されているカテゴリーです。公式サイトでは、SUPER FORMULAに関する様々な情報をご紹介いたします。

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