「動く瞑想」7分でできる太極拳 心と体を整える―そのヒントを体験
瞑想とは、心のエクササイズ
Apple社の創設者、スティーブ・ジョブズさんも瞑想をやっていたという。そう言えば、サッカー日本代表の長谷部誠選手も「心を整える」と言っていた。本は読んだことはないけど、たぶん、そういうことを言っているんだろう。
ただ、一口に「瞑想」と言っても何をすればいいの? その前に瞑想ってスポーツ? そんな疑問に答えてくれるのが、「TaoZen(タオゼン)」を世界に発信している大内雅弘さんだ。
「瞑想とは、心のエクササイズなんです」
現在ではTaoZenをベースとして、さまざまなワークショップを開講。その中でも「動く瞑想」としておススメいただいたのが「インナー風水太極拳」。これなら常に体を動かすわけだし、よりスポーツとしてとっつきやすい。しかも、これも大内さんが伝統的な太極拳の型をベースに忙しい現代社会に合わせて進化させたものなのだが、インナー風水太極拳のワークショップを受ければ、たった7分で、さらに2畳分ぐらいのスペースでできるエクササイズを学べるという。これはイイ!ということで、前置きが長くなったが、さっそく体験取材をさせていただいた。
どれくらい体が効率よく動いているか
また、インナー風水太極拳は、どのくらい無駄なく自然な動きができるかへの挑戦でもあるという。これを習得すれば、「今の自分の肉体がどれくらい効率よく動いているかを知ることができるし、自分のクセや傾向が分かり、それを直すチャンスにもなります。ですから、他のスポーツにおいてもパフォーマンスが上がりますね」とのこと。
これは今話題のファンクショナルトレーニングに通ずるものがあり、大内さんいわく、太極拳やヨガといった東洋的な考え方がもとになって米国でファンクショナルトレーニングが生まれたのではないかということだ。
実際にこれをやっていると、決して激しい運動はしていないはずなのに、ゆっくりゆっくりと1つ1つ自分の体の動きを感じながら、確かめながら動いているためか、じんわりと汗がにじんでくる。また、大内さんが「太極拳は武術だけど、ある意味、ダンス」と言うように、最初は動きを覚えたり、付いていくのに精いっぱいだけど、そのうち自然と太極拳の動きに体がなじんでくる。これが体の効率的な使い方なんだろうかと思うと、大変興味深い。
そして、体が自然と動いていくものだから、体の動きを考えないでいい分、余裕が出てきて今度は心の方に意識が向く。そうして動きながら、自分の心と体が今どうなっているのか冷静に観察してみたりすると、何だか不思議な気持ちになってきた。
体と心の環境を整える太極拳