毎日の通勤をスポーツ化する!? 「エクストリーム出社」の魅力とは

エクストリーム出社協会

【日本エクストリーム出社協会】

日本エクストリーム出社協会共同代表の天谷窓大(右)さんと椎名隆彦さん 【日本エクストリーム出社協会】

 平日の早朝から、会社に出社するまでの数時間に、どれだけエクストリーム(過激)でユニークなアクティビディを実行して出社したかを競う、エクストリームスポーツ「エクストリーム出社」。

 観光・ハイキング・キャンプといったアウトドアから、合コン・お茶会・ホットヨガなどインドアまで、アクティビティは多岐にわたる。ポイントは、思いきり遊んで、心身をリフレッシュすること。

 いま、働き盛りの会社員を中心に、エクストリーム出社をする人(出社ニスト)が増加し、新しいライフスタイルとして注目を集めている。エクストリーム出社の健全な発展と普及をミッションとして創設された「日本エクストリーム出社協会」が、エクストリーム出社の動向をお伝えする

朝活は「ビジネス」 エクストリーム出社は「レジャー」

早朝から都会のど真ん中でカヌー。東京スカイツリー(写真左奥)を眺める 【日本エクストリーム出社協会】

 朝から活動をすることから、エクストリーム出社は「朝活の一種」と捉えられることが多い。しかし、日本エクストリーム出社協会は、朝活とエクストリーム出社は別のものと考えている。

 人脈作りのための交流会や、スキルアップのための英語の勉強など、朝活の目的が「ビジネス」に結びついているのに対し、エクストリーム出社の目的はあくまで「レジャー」に絞られている。

 朝7時から隅田川でカヌーに乗って東京スカイツリーを眺めているとき、ビジネスのことは頭の外だ。会社員は、うっかりすると、残業をして帰宅をして寝るというだけの単調なサイクルに陥ってしまいがち。すると、仕事のことを頭から切り離すことが難しく、緊張の解けないストレス状態が続いてしまう。
 エクストリーム出社のメリットは、早朝に過激に遊ぶことで、「仕事」と「遊び」のモードをガチャガチャと切り替えて、心をリフレッシュできるところにある。ずっと仕事モードでいる朝活との最大の違いもこの点にある。

必須ルールは「他人に迷惑をかけない」

夜中に高尾山頂上を目指して出発する人々 【日本エクストリーム出社協会】

 エクストリーム出社にメリットがあることは前述の通りだが、「デメリットもあるのでは?」と聞かれることがある。その代表的な質問は、「朝から遊んだら、会社で眠くなりませんか?」というものだ。それに対しては、「前日にたくさん寝ていれば、眠くなりません」と答えている。

 例えば、深夜までネットをして午前1時に就寝。3時間後の午前4時に起きて、自転車で山手線を一周して出社したら、業務時間中は眠さで白目をむいているだろう。
 エクストリーム出社のルールのひとつに、「他人に迷惑をかけない」というのがある。会社でウトウトして業務に支障をきたし、関係者に迷惑をかけてしまったら「失格」なのだ。

早朝に頂上にて、みんなで記念撮影 【日本エクストリーム出社協会】

帰りはヘトヘト…これでは「他人に迷惑をかけない」必須ルールは守れません! 【日本エクストリーム出社協会】

出社直後は「シュッシャーズ・ハイ」に

出社前に芝公園でピクニック。これで一日中気分はアゲアゲ!? 【日本エクストリーム出社協会】

 だから、エクストリーム出社の前日は、午後10時には布団に入っている。ある意味、布団に入るところから、競技は始まっているのだ。7時間眠っていれば、エクストリーム出社後も、会社できちんと働くことができる。
 しかし、夕方になると、やはり疲労が出てくる。そういうときは、残業をせずにさっさと帰る。労働時間が減るのではと思われるかもしれないが、エクストリーム出社直後は、気分がアガる「シュッシャーズ・ハイ」の状態になり、集中力が増して生産性が上がったというアンケート結果もあるほどなので、総合的に問題ないと考えている。会社側にとっても、社員が効率的に働いて残業をせずに帰る方がうれしいはずだ。

新しいライフスタイルの提案

海水浴をしてから出社なんて当たり前に!? まさにライフスタイルの革命だ 【日本エクストリーム出社協会】

 以上のように、ちょっとあやしいくらいに、良いことだらけのエクストリーム出社。テレビ・新聞・ラジオなどでも、新しいライフスタイルとして多く取り上げられ、今年1月には、新書『サラリーマンは早朝旅行をしよう!  平日朝からとことん遊ぶ「エクストリーム出社」』がSB新書より発売された。
 本書は、実際のエクストリーム出社のやり方についての入門書的な内容になっているので、手引きはそちらをご覧いただくとして、次回からは、エクストリーム出社の具体的なレポートや、広がりを見せるコラボレーション事例など、エクストリーム出社の最近の動向を発信していきたい。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「出社をスポーツに!」を合言葉に、出勤時間中、どこまでアクティブに遊べるかを競う「エクストリーム出社」を提唱しているサラリーマン集団。競技の模様は、Twitterハッシュタグ「#エクストリーム出社」で見ることができる。著書に『サラリーマンは早朝旅行をしよう!』(SB新書)

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント