気分上々タイフーン。 2025.02.26 湘南ベルマーレ vs 浦和レッズ マッチレビュー
■ハイライト
12分、湘南のチャンス。右サイドでDFラインの背後を取った小野瀬へ、降りてきた章斗がワンタッチでロビングのパス。長沼との競り合いを制した小野瀬がボックス内に侵入するとグラウンダーのクロスを送り、飛び込んだのは福田。しかしシュートはわずかに枠の外。
26分、湘南の攻撃。一度目の攻撃は跳ね返されるがサンタナが収めたところで再び奪取。小野瀬がファーサイドへクロスを送り、走りこんだ藤井がワンタッチで落とす。上がってきた雄斗がダイレクトでクロスを上げると、フリーで待っていたのは福田。放ったシュートは手前のポストを叩きながら逆サイドのネットを揺らした。さすがの西川もノーチャンスでボールを見送り、湘南が先制する。
40分の浦和。セットプレーの流れからホイブラーテンが頭で合わせる。シュートは上福元がキャッチ。湘南が終始試合を支配した前半は、1-0の湘南リードで折り返す。
ハーフタイムで両チーム交代、湘南は福田に代えてルキアン。浦和はグスタフソンに代えて原口、CHに松本が移動し、原口がトップ下を務める。
49分の湘南。右サイドのコーナーキック、小野瀬のキックに綺麗に合わせたのは章斗。見事なゴールで追加点を挙げる。
52分にも湘南。ショートコーナーからミンテが頭で合わせ、西川がはじいたところを雄斗が折り返し最後は奥野が押し込んだ。しかし雄斗の位置がオフサイドでノーゴール。奥野はJ1初ゴールならず。
62分の浦和。関根から斜めに走りこんだ原口へのパスが通るとマイナスのクロス。飛び込んだ松本がスルーして後ろから走りこんだサンタナがフリーでネットに沈めた。浦和が1点を返す。
71分に湘南の交代。小野瀬に代わって髙橋、平岡に代わって田村。IH2枚をそのまま入れ替える。73分に浦和も交代。サンタナに代えて長倉、金子に代えて松尾が入る。
80分、ともに最後の選手交代。サヴィオに代えて前田、松本に代えて中島。湘南は章斗にあけて大野。淳之介が一列上がり5-4-1に移行。セレッソ戦と同じ形で逃げ切り態勢に入る。
終盤は自陣内に釘付けにされる展開となったが、なんとか守り切ってタイムアップ。2-1で勝利してクラブ史上初のトップリーグ開幕3連勝。単独首位に躍り出た。
■試合の振り返り
■浦和のプレスと空くところ
ボールの動きに合わせて後ろの選手は縦にスライドして対応しており、サヴィオが出た分空く右WB藤井に対しては、左SB長沼が飛び出てケア。その長沼がいた場所はCH安居がカバーしており、湘南をこちらサイドに呼び込んでボールを奪い、高い位置に残しておいたサヴィオにカウンターを任せる、という狙いがあったのかもしれない。だがサヴィオが割り切って前に残る様子もなかったので、実際にはそこまで決まっていないのかもしれない。
1点目も左サイドから生まれており、淳之介から畑へ繋ぎ中央の福田へ通すと一気に逆サイドの藤井へ展開してスピードアップ。一度目のアタックは西川に防がれるが、セカンドボールを拾っての二次攻撃で仕留めた。
■湘南の生命線
とくに60分ごろ失点シーン手前ごろから緩慢な動きが目に付くようになり、相手CBが圧を感じることなくボールを持つことができていた。結果としてSBへのアプローチが遅れ、走りこんだ原口へのスルーパスを許している。
当たり前のことながら、ボールは人よりも速く動く。そのためボール保持者のプレーをけん制しなければ、守備側は適切な組織を保つことができなくなってしまう。それは湘南が奪った1点目を見れば明らかだろう。
セレッソ戦のレビューでも触れたが、1stDFが機能しないと中盤より後ろのスライドが間に合わず、アンカー以降の個人能力で守ることになってしまう。するとボール奪取位置が低くなり、鋭い攻撃を繰り出せなくなることに繋がっていく。
すなわち湘南が現在の好調を維持している要因は、FWとIHの緩みのないプレスと中盤とDFラインのスライドにあるといえるだろう。どちらかが崩れればもう一方も崩れ組織が瓦解する関係にあるため、前からのプレッシングはやはり湘南の根幹を支えている。
FWを務める2人は得点を奪うだけでなく、チームを成り立たせるために懸命に走っている。ゴールシーン以外にも、彼らが守備で貢献する場面では惜しみない拍手と声援を送ってあげてほしい。
試合結果
J1リーグ第3節
湘南ベルマーレ 2-1 浦和レッズ
湘南:福田(26')、鈴木章(49')
浦和:サンタナ(62')
主審 大橋 侑祐
タイトル引用:MECHATU-A/MECHA-MECHA
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