【JMCシリーズ】東京マラソン2025展望~JMCシリーズⅣ男子最終戦! 東京世界選手権代表争いの行方は!?~
2月24日に行われた「大阪マラソン2025」の男子レースでは、近藤亮太(三菱重工)が初マラソン日本最高記録となる2時間5分39秒で2位に入ったほか、細谷恭平(黒崎播磨)が2時間5分58秒で4位、黒田朝日(青学大)が学生新記録となる2時間6分05秒をマークするなど、東京世界選手権の参加標準記録(2時間6分30秒)を6人が突破する超高速レースになった。
この結果により、JMCシリーズⅣの男子ランキングが大きく変動。2時間5分台と好記録を出した細谷が2761ポイントで2位にランクインするも、すでに2766ポイントを保有していた小山直城(Honda)に5ポイント届かず、ランキングは小山がトップに立つこととなった。
JMCシリーズⅣの男子レースは今回の東京マラソンが最終戦。東京世界選手権のマラソン日本代表は、JMCシリーズⅣチャンピオン(第108回日本選手権者)で、かつ参加標準記録(男子:2時間6分30秒、女子:2時間23分30秒)を突破するか、基準ワールドランキングで資格を得ることが内定条件の一つとなっている。
なお、男子ランキングのトップに立った小山は参加標準記録をまだ突破しておらず、参加資格有効期間の5月4日までに参加標準記録を突破するなど選考条件を満たさない場合は、JMCシリーズⅣチャンピオンになっても東京世界選手権の日本代表には内定しない。
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◆パリ6位の赤﨑、標準突破者で最速の池田らエントリー
それを踏まえたうえで、東京マラソンで代表争いに加わりそうな選手を紹介しよう。
まずはパリオリンピックで6位入賞した赤﨑暁(九電工)が挙げられる。自己ベストはパリでマークした2時間7分32秒。JMCシリーズⅣにおいては、すでに2681ポイントを保有しており、この大会で完走すれば5位にランクインする。赤﨑がランキングトップに立つには1421ポイント以上が必要となり、記録では2時間2分台を出さなければ難しい状況だが、賞金が授与される8位以内は十分に狙える。
(※赤﨑はJMCシリーズⅣ対象となる3大会に出場していないため、まだランク外となっている)
赤﨑が東京世界選手権の日本代表の内定を勝ち取るためには、選考レースの今大会で、日本記録(2時間4分56秒)を更新して日本人トップになることが求められる。それ以外は、選考レース全体から選出されるため、福岡国際で吉田がマークした2時間5分16秒が目安となる。
赤﨑と同じくJMCシリーズⅣはランク外だが、今大会完走すれば2461ポイントを有効とするのが池田耀平(Kao)だ。8位以内にランクインするには、1295ポイント以上が必要となる。
自己ベストは昨年のベルリンマラソンでマークした2時間5分12秒(日本歴代2位)で、記録面では今大会のエントリー日本人選手の中で最速。この記録は東京世界選手権の参加標準記録を突破しており、かつ突破者のなかで最速の記録となるので、池田の場合は代表選考基準のうち「参加資格を得た競技者から、基準ワールドランキングの上位の競技者」という項目で選出される可能性がある。
元旦のニューイヤー駅伝では2区で区間賞を獲得し、選考レースの今大会でも好調をアピールしたい。
ほかにJMCシリーズⅣでランキング上位に入っているのが、現在6位の其田健也(JR東日本)だ。自己ベストは日本歴代10位となる2時間5分59秒。ランキングでトップに躍り出るには1395ポイント以上が必要となり、記録を換算すると日本記録を上回るタイムでフィニッシュしなければならないが、ランキング8位以内は守りたい。また東京世界選手権の選考という点では、最低でも参加標準記録(2時間6分30秒)の突破が必要で、さらに吉田の2時間5分16秒を上回るタイムを狙っていく必要があるだろう。他選手と同じく、日本記録を更新して日本人トップになれば、一発で代表内定という道も開ける。
また、大学生ランナーにも注目したい。2月の別府大分毎日マラソン、先週の大阪マラソンと続けて学生新記録を出している青学大からは、箱根駅伝で4区区間賞の太田蒼生が初マラソンに挑む。
◆女子は安藤、細田がJMCシリーズⅣチャンピオンを狙う
JMCシリーズⅣ期間内では、安藤友香(しまむら)が2520ポイントを保有しており、今大会完走すれば3位にランクインする。自己ベストは昨年の名古屋ウィメンズマラソンでマークした2時間21分18秒だが、このときは初優勝を飾るもパリオリンピック代表の座を逃した。
今大会は2時間26分05秒以内で日本人トップに入れば、JMCシリーズⅣでランキングトップに立つ可能性があり、初のシリーズチャンピオンが目前となっている。東京世界選手権の代表争いという点でも、すでに参加標準記録(2時間23分30秒)を突破しているので、シリーズⅣチャンピオンになれば世界選手権の日本代表が内定する。しかし、翌週にはシリーズⅣ最終戦の名古屋ウィメンズマラソンがあり、そこでの結果次第。今大会はできるだけポイントを加算しておきたいところだろう。
日本歴代7位となる2時間20分31秒の自己記録を持つ細田あい(エディオン)も、JMCシリーズⅣ期間内で2517ポイントを保有しており、今大会完走すれば上位にランクインする。さらに今大会は2時間19分35秒以内で日本人トップになれば、JMCシリーズⅣランキングでトップに躍り出る可能性がある。パリオリンピックは補欠選手となり、日本代表として走ることはできなかったが、東京世界選手権では代表権を勝ち取れるか。
男女とも東京世界選手権のマラソン日本代表が懸かる選考レース。「東京マラソン2025」は3月2日(日)9時10分からスタートする。
【大会概要】
開催日程:2025年3月2日(日)9時10分スタート
コ ー ス :東京マラソンコース(日本陸上競技連盟/公認コース、ワールドアスレティックス・AIMS/認証コース) 東京都庁~水道橋~上野広小路~神田~日本橋~浅草雷門~両国~門前仲町~銀座~田町~日比谷~ 東京駅前・行幸通り
ハッシュタグ:#東京マラソン #JMCシリーズ #東京2025世界陸上への挑戦
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