「走れるフッカー」を目指す若武者は“ポスト堀江翔太”の有力候補

埼玉パナソニックワイルドナイツ 佐藤健次選手(右) 坂手淳史選手 【🄫ジャパンラグビー リーグワン】

埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)にアーリーエントリーされた早稲田大学4年フッカーの佐藤健次が、合流からわずか2週間後の前節・東芝ブレイブルーパス東京戦でリーグワンデビューを果たした。
第7節の首位攻防戦でメンバーに入った佐藤は、28対28で迎えた終了間際の後半40分にキャプテンでフッカーの坂手淳史と交替して「初キャップ」の瞬間を迎えた。坂手キャプテンからは「こんな場面は誰でも緊張するから思い切りやってこい!」とエールを送られたという。出場時間はわずか3分だったが、ラストプレーまで一進一退の攻防。ワンプレーが勝敗を分ける重要な局面で佐藤は球際で体をぶつけて自身のタスクをこなした。

「あの緊張感の中で試合に出られたのは本当に良い経験だった」
神奈川県出身。幼いときに家族の仕事の関係で群馬県高崎市へ引っ越してラグビーと出会った。小学生時代は当時、群馬県太田市をホストエリアにしていたパナソニック ワイルドナイツ(現在の埼玉WK)の試合を観戦したこともあり、身近なチームだったという。中学から横浜へ戻ると桐蔭学園高校の2年時、3年時に花園連覇を達成。
早稲田大学ではフッカーに転向。最終学年でキャプテンを務めると日本代表にも招集された。そして卒業後の進路として埼玉WKを選択した。
「ここが一番成長できるチームだと思った。坂手さんがいて、(引退した)堀江翔太さんがアンバサダーとして(チームに)残っているのも、このチームを選んだ理由です」デビュー戦はドロー。ロビー・ディーンズ監督は「まずは初キャップを取ることが大切だった。ここからキャリアが始まる」と佐藤について語った。
早期デビューは、シーズンのクライマックスへ向けて「ポスト堀江」候補を育てていく覚悟の表れなのかもしれない。佐藤はクラブハウスでは、堀江が使ったロッカーを引き継いだという。「まずは選手として常に成長し続けることが目標。1年目だからとかは考えず、チームの優勝のためのピースになりたい。(髪型の継承は?)いまのところは考えていないです(笑)」

昨季までの埼玉WKは、坂手キャプテンが先発し、後半途中から“ラスボス”の堀江が登場することで『ワイルドナイツ劇場』を完結させた。
走れるフッカーを目指す佐藤は今後、『ポスト堀江』の役割を担っていく。佐藤は、今節のビジターゲーム・横浜キヤノンイーグルス戦でもリザーブメンバーに入った。
今節はどのタイミングでピッチに立つのだろうか。
(伊藤寿学)
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