【海外武者修行日記】車いすバスケットボール・赤石竜我、100%競技に打ち込める環境で進化中!
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コミュニケーションツールあれこれ
日本のマンガやアニメも人気で、アニメ好きのチームメートからも「最新の『ONE PIECE』のエピソード見た?」なんてよく話しかけられます。「僕は『ONE PIECE』はマンガしか読んでないけど、エピソードはわかるよ」とか、「キャラクターは誰が好き?」なんていう話で盛り上がったりします。もともと大好きなマンガやアニメで会話が自然と広がるのはうれしいです。
同じく大好きなゲームもいいコミュニケーションツールになっています。パリ大会の銅メダリストでチームのエース的な存在であるトーマス(・ライアー/ドイツ代表)と、リサ(・バーゲンタール/女子ドイツ代表)とは同い年ということもあり、とくに仲良くさせてもらっているのですが、トーマスが「俺の家で一緒にゲームしようぜ」と誘ってくれて、3人で『NBA2K』というゲームをしたこともあります。
100%バスケットボールに集中
一方で、日本の方が優れていることもあります。とくにピックをかわす動作やオフェンスに対するコンタクトといったチェアスキルは相当高いと思います。こちらの選手はそのあたりのスキルが足りないため、すぐにファウルになったり、簡単に点を取られたりすることが多いです。
新たな武器を手に入れたい
ゲームメーク力を養うには、実戦経験を積むのがいちばんです。ですから、まずは試合の中で「あの瞬間はあそこにパスを出したけど、あの人もフリーだったよな」と感じたり考えたりすることで、プレーの選択肢を増やすことを心がけています。また、試合後に動画で自分のプレーを振り返ることにも力を入れています。さらに、YouTubeでフィリップ・ジェームズ・プラット(イギリス)や、スティーブ・セリオ(アメリカ)といった海外の名選手たちのプレーを見て、彼らが何を考え、どのタイミングでパスを出して、どのタイミングでシュートにいってるかを勉強しているところです。
海外挑戦で一番大切なこと
ケルンの選手たちは、みんなが負けず嫌い。僕と同じように上手くなりたいって思っている選手ばかりだから、練習中の紅白戦でさえ、うまくいかなかったり負けたりすると、ふてくされたり怒ったり。ほとんど子どもです。でも、彼らのバスケットボールに対する思いは、本当に強いものがあります。僕もバスケットボールが大好きだから、シンプルに「彼らもバスケが好きなんだな」と感じられるのも、「俺らと一緒にうまくなろうぜ」という感じで接してくれることもうれしいです。
<第3回は4月公開予定!>
text by TEAM A
photo by Laci Perenyi
※本記事はパラサポWEBに2025年2月に掲載されたものです。
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