バックスリーの競争という成長の果実。それぞれの使命感がチームを躍進させる
コベルコ神戸スティーラーズ アタアタ・モエアキオラ選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】
二人のウイングが最良の結果を出した。
神戸Sの14番・右ウイングを務めたアタアタ・モエアキオラは前半の内に二つのトライをマークし、11番・左ウイングを担った松永貫汰は後半20分に相手を突き放す重要なトライをゲット。チームの勝利に大きな貢献を果たしている。
モエアキオラは「みんなのいいディフェンスのおかげ。みんなで取れたトライ」とうれしそうに微笑み、トライシーンを振り返った松永も「相手がゴールライン前で内側にプレッシャーに行っていると感じた。僕はコールだけをして、あとはティム(ラファエレ・ティモシー)がパスを放ってくれた」と話す。それぞれが強調したのは仲間の献身。両翼はチーム一丸のトライを誇った。
今季の神戸Sはバックスリーのポジション争いがし烈だ。前節に続いてフルバックの先発は山下楽平が務めたが、今季ここまでは山中亮平、李承信、松永が先発出場。ウイングも同様、開幕先発を飾ったイノケ・ブルアや前節デビューした船曳涼太など、センターを兼務する選手や出場機会のないプレーヤーも含めて実力派がそろっている。
2019年に神戸Sに加入したモエアキオラは「メンバー外を含めたバックスリーの選手層がすごい。神戸に入ってから一番、プレッシャーが掛かっています」と気合いを入れる。松永も同様で、「いい選手が試合に出るべきだし、危機感は常にある。(試合で)『やってもうた…』と思ったら次の週の最初の練習に行ったときに、『怒られるかな…』って怯えています」と苦笑しつつ、強く胸に刻む意志を言葉にした。
コベルコ神戸スティーラーズ 松永貫汰選手 【🄫ジャパンラグビーリーグワン】
フィールドに立つ上で大切なこととして、モエアキオラは「責任をもってプレーする」ことを挙げた。競争は過酷だが、それは間違いなく成長の果実。使命感と向き合うバックスリーの競争は、神戸Sの躍進に直結する。
(小野慶太)
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