【ハンググライディングシリーズ初戦開幕】 富士山を高度3000mから眺めて飛ぶ極寒レース!

高度3000m付近から見える富士山と本栖湖 【©2025 JHF】

2025年ハンググライディングシリーズClass1及びClass5の初戦となる 「西富士ジャパンクラシック2025」 が静岡県富士宮市 朝霧高原にて1月11日から3日間行われた。
62名もの選手が距離とタイムを競い合うため集結し、 後半2日間は天候不良で競技不成立となり初日のみ競 技が成立した。
ハンググライディングシリーズClass1を制したのは、 何度も日本チャンピオン経験のある大門だ。西富士ジャパンク ラシックは今大会で35回目の開催となるが、 大門は今回で通算6度目の優勝を果たした。
ハンググライディングシリーズClass5では、こちらも日本チャンピオン常連の板垣だ。

ハンググライダー競技とは?

【©2025 JHF】

動力を持たないハンググライダーは、 太陽の熱が地面を暖めることで生み出される上昇風や地形によって発生する上昇風を利用して空高く上昇することができ、 時には100kmや200kmという遥か彼方の遠くまで飛んで行く事も出来る。
大会ではその日の気象条件に合わせて決められた複数のターンポイントを順番に空 中で通過(以下 「タスク」 という)し、 誰が一番最初にゴールまで辿り着くかを競う。
ハンググライダーの操縦技術はもちろんの事、 風を読み気象の変化に気が付く洞察力、 上昇風を予想し戦略を組み立てる頭脳などが物を言い、 性別、 年齢に関係なく同じ土俵で互角に戦えることが魅力の一つだ。

大会史上初の西側の山脈を往復するサバイバルレース

【©2025 JHF】

初日のタスクは高度3000m近く上がる予報ということで、 西富士ジャパンクラシック市場初めてとなる西側の山脈へ行って帰ってくるタスクが組まれ、 Class1は78.4km、 Class5は80.2kmという長めのタスクが設定された。
気象予報にあった通り朝霧高原周辺の山並みでは高度3000m近く上がり、 タスク前半の天子ヶ岳ー毛無山を2往復するコースをこなし大半の選手が西側の山脈へ渡って行った。西側のターンポイントになっている篠井山への到達高度が命運を分け、 低く到着した選手はそこでリタイア。麓のサブランディング場に着地することに。
篠井山の山頂よりも高い高度で到着できた選手は高度を上げ直すことができ、朝霧高原エリアに戻って残りのコースを周りゴールすることができた。

Class1では、1分間の間に3人がゴールする熾烈な争いを制した大門がトップゴール。このサバイバルレースを最速タイムをマークし1000点満点で勝利。また全体では24人もの選手がゴールを飾った。
Class5では、板垣がトップゴール、最速タイムをマークし1000点満点で勝利。全体でも13人中11人がゴールした。
半分近くの選手が難しいタスクをゴールし、数年に一度の好条件での競技となった。

また、普段上がらない高度3000m近く上がったことで、 数名の選手が所有していた競技に必要なフライトデバイスが不具合になってしまうほど極寒の中のレースとなった。

【©2025 JHF】

総合成績

2日目と最終日は天候不良により競技キャンセルとなり、 総合成績は初日の成績がそのままと結果となった。

【Class1 総合成績】
優勝 大門浩二
2位 名草慧
3位 田中元気
4位 内藤崇裕
5位 小梶渓太
6位 小高史郎

左から小高、 名草、 大門、 田中、 内藤、 小梶 【©2025 JHF】

【Class1 女子部門】
1位 中村思絵
2位 野尻知里
3位 櫻井さやか

左から野尻、 中村、 櫻井 【©2025 JHF】

【Class1 U-30部門】
1位 今村奏海

【学生部門】
1位 今村奏海

U-30、 学生部門1位の今村 【©2025 JHF】

【Class1 西富士友の会会員部門】
1位 内藤崇裕

西富士友の会会員部門1位の内藤 【©2025 JHF】

【Class5 総合成績】
優勝 板垣直樹
2位 山口裕之
3位 塩野正光

左から山口、 板垣、 塩野 【©2025 JHF】

  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

公益社団法人日本ハング・パラグライディング連盟は日本国内のハンググライダー及びパラグライダーに関するスポーツの統括代表機関として、ハンググライディング及びパラグライディングによる航空スポーツの発展と普及のための公益目的事業を行っています。

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント