開幕から走り続けてきた新鋭ウイングは、束の間の休息を経て、もっと高く飛ぶ
【©ジャパンラグビーリーグワン】
昨年度王者・東芝ブレイブルーパス東京との開幕戦で初キャップを刻んだ“新鋭ウインガー”にようやく訪れるバイウィークという名の休息のとき。セブンズ(7人制ラグビー)日本代表のキャプテンとして、パリ五輪にも出場した石田吉平は、オープニングマッチからずっと走り続けてきた。
開幕からの連続先発出場を「5」に伸ばした石田は、今節もフレッシュなエネルギーをチームに注入する。前半33分には相手の左サイドからのアタックを単騎のナイスタックルで食い止めた。7対0の状況で仮にスコアへとつなげられていれば、試合展開が劇的に変わっていてもおかしくはなかった場面。石田の“ビッグプレー”直後、ジェシー・クリエルは体の小さな背番号14を優しく包み込み、ディフェンスのファインプレーを称えるかのように、石田の頭に口づけをした。
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チームを救った石田に“ラグビーの神様”が微笑んだのか。直後の前半35分、横浜Eは右サイドのラインアウトから連続アタックを繰り出すと、最後は石田が相手を突き放すトライにつなげた。
「前半32分ぐらいまでは0対7で粘り強く戦っていた」(グレン・ディレーニー ヘッドコーチ)相模原DBに精神的ダメージを負わせた前半終了間際の加点。石田は後半開始直後のプレーでひざを痛め、大事を取った選手交代でグラウンドを退いたが、勝利を託された横浜Eフィフティーンは、3試合連続ボーナスポイント獲得での3連勝を達成した。今季初のバイウィークを前に石田は言った。
「体はけっこうキツくなってきたので、バイウィークはリフレッシュと体のケアにあてたいです」
一度羽を休めて、これまで以上に高く飛ぶ――。バイウィーク明けの石田から目が離せない。
(郡司聡)
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