前半、早大は帝京大に先に流れをつかまれる。開始1分のファーストスクラムでペナルティーを奪われ、早大陣地深くまで攻め込まれる。このピンチを中盤まで押し戻すも、アンストラクチャーの場面から右サイドの帝京大FL青木恵斗がゲイン。ライン際の攻防から内側にボールをつながれ、そのままインゴールを割られた。さらに8分のスクラムでも早大が反則。フリーキックからFWに押し込まれ、青木に追加点を許した。それでもゲームを立て直すことができるのが今年の早大。すぐさま反撃に転じた。15分に敵陣ゴール前ラインアウトのチャンスを得る。モールからすぐにボールを展開するとCTB福島秀法(スポ3=福岡・修猷館)が勢いよくディフェンスに仕掛ける。コンタクトの瞬間にバックフリップパスを放ち、横に走り込んだFB矢崎由高(スポ2=神奈川・桐蔭学園)がこの日初めてのチャンスをものにした。さらに23分、敵陣22メートルライン上でのラインアウトから、ボールを大きく展開する。速いテンポで連続攻撃を仕掛け外側に数的有利を作り出すと、そのスペースにSO服部亮太(スポ1=佐賀工)が長く鋭いパスを通す。ボールを受け取った福島から大外のNO・8鈴木風詩(社4=国学院栃木)に渡ると、タックルを受けながらもゴール左隅に飛び込んだ。早大が2点差まで迫ると、その後はこう着状態が続く。迎えた終盤、帝京大の勢いが加速。早大は自陣で何度もピンチの場面を迎えた。36分には早大陣地深くで帝京大の波状攻撃がチーム佐藤を襲う。しかし出足の早いディフェンスで徐々に押し返し、21フェーズ続いた長いディフェンスの末、帝京大のミスを誘った。まさに1年間磨き続けてきたディフェンスの集大成。完璧な守備でピンチを凌ぎ切り、12ー14で試合を折り返した。