高校ラグビー独特の面白さ。全国大会にシード13校設定。試合は30分ハーフ。前回日本一の桐蔭学園と3年前Ⅴの東海大大阪仰星が頂上決戦へ

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チーム・協会
【これはnoteに投稿されたセイノさんによる記事です。】
高校ラグビーには独特の面白さがあると思う。全国大会にシード校が13校設定される。そして試合は30分ハーフと、一般に比べて計20分短い。全国の事情、高校生の体力に配慮して規定しているようだ。今大会は前回日本一の桐蔭学園(神奈川)と3年前Ⅴの東海大大阪仰星(大阪第2)が決勝へコマを進めた。全国制覇まで「あと一つ」。優勝はどちらに。

年をまたいで行われる全国高校大会。大会にはAシード3校とBシード10校が設定される。春から秋にかけての戦いぶりなどを評価して決まる。51代表校に対して13校のシードは一見多いようにも思えるが、全国の事情を加味すると、納得いく数だと思う。

ラグビーは1チーム15人。スクラムなどで体力勝負となることが多い。そのため、戦力差が試合結果に反映されやすく、番狂わせが起こりにくいスポーツと言われる。

しかも各地域の予選によっては、過去に参加校が実質1校のみで試合が行われなかったこともあった。

この状況でシード制を設けずに大会が行われると、予選を1試合しかやらなかったチームが優勝候補と対戦した場合、大きな得点差となる可能性が高い。そのため、シード制を設けて、強豪校の初戦が大差とならないように工夫されているのだろう。

そして1試合30分ハーフで行われる。大人の試合は40分ハーフ。高校生の試合は計20分短くなるが、これも高校生の体力に配慮しての設定であり、密度の濃い試合が行われて良いと思う。

高校野球の全国大会を見慣れていると、高校ラグビーの全国大会の制度に驚くかもしれない。高校野球は春夏の甲子園で、シード制は採用されていない。しかも試合は大人と同じ9イニング制だ。

また全国高校サッカー選手権は前回大会の成績でシード4校が決まる。ただラグビーの13校に比べると少ない。

少なくとも、高校ラグビーについては、試合環境、高校生の体力に配慮した大会運営がされていると思われる。

今大会はAシードで前回優勝の桐蔭学園が決勝に駒を進めた。準決勝では堅守の国学院栃木を後半に逆転しての勝ち名乗りだ。

前半はあえて風下を選んで、相手の出方をうかがった。6点を追う形で後半に入ると、一気にギアを上げた。後半勝負の判断は吉。後半に2トライを挙げる一方で、相手をノートライに封じた。

もう一方の準決勝は大阪対決。3年前に全国優勝した東海大大阪仰星が常翔学園(大阪第3)を下して、日本一奪還に向け頂上決戦に臨む。

東海大は前半10-5とリードして折り返した。後半はリードを広げたものの、終了間際に2人がシンビン(一時退場)となる数的不利に。相手の猛攻で3点差にまで追いつめられたが、振り切った。

高校ラグビーの日本一は7日に決まる。桐蔭学園の連覇か、東海大大阪仰星の3年ぶりの王座奪還か。高校ラグビー独特の面白さを味わいながら、頂上決戦を楽しみたい。
見出し画像:小平健太郎
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