ホスト開幕戦にして今季を占う試合。カギはスクラム、キーマンは“スクラムの鬼”

【©ジャパンラグビーリーグワン】

開幕戦で“サヨナラ負け”を喫したトヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)のホスト初戦の相手は、劇的な形で開幕戦勝利をつかみ取った三重ホンダヒート(以下、三重H)。早くも今季を占う大切な試合となった。

「ほとんどの時間でリードし、良いプレーも多くあった」とイアン・フォスターCo.コーチは前節を振り返る。ショートパスの連係や押し込まれたときのディシプリン(規律)など、昨季よりも改善された点は多く見られ、内容としては可能性を感じさせるものだった。しかし、結果はこれまでどおり“ナイスゲームメーカー”で終わってしまい、勝ち点1を得ただけ。伝統的な強みとしていたフォワードでクボタスピアーズ船橋・東京ベイに圧倒されたことは、いくら相手がそこを強みにしているにしても心配な点である。

そのような中、今節で注目したいのは3番で今季初出場となる須藤元樹だ。“スクラムの鬼”や“スクラム番長”の異名をもつ30歳のベテランは、「セットピースの部分を安定させることはマストで、まずはそこをしっかりやり切ること。あとはフォワードだけでなくてチーム全体として三重Hさんにチャレンジしていきたい」と、自身に求められる役割を認識している。

須藤の身長は173㎝。特筆すべきほど大柄ではないが、異名のとおりスクラムにはこだわりをもち、日本代表にも登り詰めた。

「低さを生かしたスクラムというのが僕の一番の武器だと思っています。相手よりも下にいけるし、なおかつ、その低さを維持したまま押し込んでいける。たとえば、相撲の立ち合いみたいな感じで、相手がその低さに耐えられずに背中が丸まったところで一気にプッシュを掛ける。そこは自分でもかなり意識をしています」

スクラムで勝つことは、ただ単にマイボールになるだけではなく、チームに勢いを与えることにもつながる。須藤が入ってスクラムが強化されれば、それだけチームは勝利に近づくはずだ。

「トヨタVの3番は本当に良い選手がそろっているので、いい競争ができていますよ」と、気を引き締めた須藤。彼自身にとっても大切な今季ホスト初戦となる。

(斎藤孝一)
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