リーグワンに「ただいま」。そして、努力が報われる日を信じて

ルリーロ福岡 八文字選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

リーグワン新規参入クラブ同士の対戦は、ヤクルトレビンズ戸田に軍配が上がった。ルリーロ福岡(以下、LR福岡)は17対25で惜敗し、初勝利こそ逃したものの、2,418人のファンの声援に背中を押され、新たな歴史の第一歩を踏み出した。

後半37分、10対25の厳しい状況下で訪れた見せ場。LR福岡の八文字雅和は途中出場の元日本代表カーン・ヘスケスからパスを受け、右隅へ鮮やかなトライを決めた。その瞬間、スタジアムが大きく沸き上がった。八文字が見せたのは「数的優位を生かせた」という冷静な判断力。練習どおりではなかったものの、「みんなが走ってつないだ結果、形にすることができた」と、チーム全体への感謝を口にした。

ルリーロ福岡 カーン・ヘスケス選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

かつてコカ・コーラレッドスパークスでトップリーグに出場し、その後宗像サニックスブルース(以下、宗像SB)に移籍した八文字。宗像SBの活動休止を受けてLR福岡に加入した彼にとって、この試合は特別な意味を持つ。「リーグワンに戻った大事な一戦。『ただいま』という気持ちだった」と振り返り、深い感慨に浸る姿が印象的だった。

普段は不動産会社の営業職として働く八文字は、9時から17時まで仕事をして、その後1時間掛けて練習場に通う。仕事と練習を両立する日々の中、選手たちがそれぞれ異なる背景を持ちながらも「文句を言わず努力を続けている」と語る。

この試合は、地域リーグからスタートしたチームにとって歴史的な一戦でもあった。「2年前にゼロからスタートし、この舞台に立てたことが本当にうれしい」と話し、短期間での準備の中で浮き彫りになった課題も受け止め、さらなる成長を誓った。

LR福岡の成長を支える地域の声援は、選手たちにとって大きな力となっている。「有料試合にもかかわらず、こんなにも多くの方々が応援に来てくれたことが本当にうれしい」と八文字。地域の期待に応えるべく、「環境に恵まれたチームには負けない。自分たちの努力が報われると信じている」と力を込める。

次戦では、さらに一段階成長したチームと、八文字の新たな活躍に注目が集まるだろう。ファンへの感謝を胸に力強く言葉を締めくくった。「次こそは勝利を届けられるよう、一生懸命頑張ります」。

(柚野真也)

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