【ラグビー/NTTリーグワン】野武士軍団、3シーズンぶりの王者へ。「やるべきことは変わらない」<埼玉パナソニックワイルドナイツ>

【©ジャパンラグビーリーグワン】

王者に返り咲くことがミッションだ。埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)はリーグワン初年度の2022年にプレーオフトーナメントを制し初代王者となった。だが、連覇を狙った2022-23シーズンは決勝でクボタスピアーズ船橋・東京ベイに敗れ、「王座奪還」を掲げた昨季は決勝で東芝ブレイブルーパス東京に屈した。

その決勝のあと、ロビー・ディーンズ監督は「勝つことはできなかったがこのチームを誇りに思う。もう一度、ここに戻ってくる」とタフに戦い続けた選手たちを称えた。チームを長く支えてきた堀江翔太、内田啓介は昨シーズン限りで現役を引退、さらに松田力也がトヨタヴェルブリッツに移籍した。坂手淳史キャプテンは、堀江から「また新しいチームを作っていかなければあかんなぁ」と決勝のあとにエールを送られたという。

過去2年で惜しくもタイトルを逃したチームは、3年ぶりの王座に就くために新たな一歩を踏み出した。埼玉WKが目指すべき場所、そして強度と規律を重視した戦いは変わらない。

新シーズン開幕を前に士気上がる野武士軍団は、攻守の精神的支柱であるキャプテンの坂手、稲垣啓太を筆頭に国内外のタレントがそろう。“熊谷ファンタジスタ”の異名を持つ山沢拓也、走攻守そろった次世代の司令塔である小山大輝、速さと強さを見せるラインブレイカーのディラン・ライリー、いまやチームに欠かせない存在となった長田智希、さらにはオールラウンダーのジャック・コーネルセン、パワフルなベン・ガンターや福井翔大ら日本代表勢が屋台骨を支える。

世界的なプレーヤーも健在だ。南アフリカ代表での経験も豊富なダミアン・デアレンデとルード・デヤハー、オーストラリア代表のマリカ・コロインベテらワールドクラスの戦士が臨戦態勢。山沢京平、エセイ・ハアンガナ、齊藤誉哉も急激な成長を遂げている。山沢拓也が「2年連続、決勝で負けた悔しさを忘れてはいけない」と話せば、福井は「何人かの選手が抜けても、自分たちがやるべきことは変わらない。目標は、絶対優勝だ」と力を込める。代表組が合流したチームは開幕前に宮崎合宿を行い、12月21日の開幕戦に照準を合わせていく。

(伊藤寿学)

注目選手) FL 福井翔大

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球際の戦いで攻撃の芽を摘んで反撃のスイッチ役となる25歳の日本代表フランカー。ボールを持てば、的確な読みとダイナミックなランでチームにモメンタムを生み出す。ドレッドヘアは、昨季限りで引退した堀江翔太の魂を引き継いだ。「今季の目標は絶対優勝。個人的なことよりもチームの勝利のためにプレーするだけ」。王座奪還のキーマンだ。
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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