U18日清食品 関東ブロックリーグ2024 女子 レポート 鈴木栞奈と惠悠衣「鵠沼のポジションレスバスケを披露したい」鵠沼(神奈川県)

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【©U18日清食品リーグ】

鵠沼は昨年の「U18日清食品 関東ブロックリーグ2023」で初優勝を遂げた関東の強豪です。今年は5勝2敗の3位で大会を終えましたが、細木美和子へッドコーチは「やりたいバスケができるようになってきました」と、チーム力の向上を実感しています。

11月23日の千葉英和(千葉県)戦では、チームが目指している展開が出た試合でした。一進一退で進んだ最後の場面で鈴木栞奈選手の3ポイントシュートが決まり、65-64で逆転勝利を飾りました。途中は流れに乗れない時間帯もあり、決して快勝だったわけではありませんが、チーム力で勝利を引き寄せたことを細木へッドコーチは高く評価しています。

その激戦の中で、最後に逆転シュートを決めたのが鈴木選手でした。鈴木選手はこの日、ペイント内で得点するシーンが目立ちましたが、最後はアウトサイドに出て決勝の3ポイントシュートを放ちました。174cmとチームで一番背の高い選手ですが、センターではありません。本人が目指しているのは「オールラウンダー」であり、ディフェンスの状況を見て、内外角を上手く使い分けて攻めて勝利を手繰り寄せたのです。

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ゲームキャプテンを務める惠悠衣選手はボール運びの仕事をこなしながらも、ペイントアタックを仕掛けたりリバウンドに絡むプレーを繰り返しました。惠選手は昨年までは「運動量を生かしてドライブで攻める選手だった」と言います。それが3年生になってガードの役割を増やし、「基本的に私がボール運びをしますが、その日の調子や相手のディフェンスを見て、ポイントゲッターになったり、ゲームコントローラーになったりします」と、まさにオールラウンダーとしての働きをこなしています。

その惠選手は千葉英和戦の逆転劇をこのように感じていました。「接戦の中でも40分間粘り強いディフェンスをし続けて、最後にブレイクを出して逆転できたので、成功体験が得られた試合でした」

鈴木選手と惠選手はそんなオールラウンダーが揃う鵠沼のスタイルを「決まったポジションがなくてスピードを生かして臨機応変に得点を取りにいくバスケ」と話し、細木へッドコーチは「全員が躍動するポジションレスバスケ」と胸を張ります。細木へッドコーチはこう言います。「私たちはサイズがないチームなので、強豪チームと対戦すればすべてがミスマッチになります。だったらポジションに関係なく、全員が走ってオールラウンドに動いて、ズレを作ってチャンスをモノにしていきたい。チーム全員、一人ひとりが躍動して作り上げる楽しいバスケをやっています」

【©U18日清食品リーグ】

また、細木ヘッドコーチはこう続けます。「県のトップチームと対戦できる『U18日清食品 関東ブロックリーグ2024』で試合をするごとにチームの弱点が見えました。その修正点を次の試合に生かすように強化してきたので、今日のような逆転試合ができたのも、このリーグ戦の一試合一試合を大切にして実りある戦いができたからだと思います」

細木ヘッドコーチの言う「弱点強化」の繰り返しが、鈴木選手と惠選手の語る「成功体験」となり、「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」を通じてチームの大きな成長に繋がりました。ポジションレスバスケを体現するのはチーム全員の仕事ですが、この2人は大きな自覚を持っています。

鈴木選手は「外のプレーも中のプレーもどっちも中途半端にならず、インサイドでは強く身体を張り、アウトサイドでは思い切りシュートを打ち、しっかりボールコートロールをして周りを生かせるオールラウンダーになりたいです」と言い、惠選手は「自分はチームを安定させられる選手になりたいので、ゲームコントロールもそうですし、どんな相手にもアジャストできるプレーを身につけたいです」と話します。

それぞれスタイルは違えどオールラウンドなプレーを武器にする2人が、鵠沼のポジションレスバスケを力強く牽引しています。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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