U18日清食品 関東ブロックリーグ2024 男子 レポート 平岡皇太朗「僕たちはディフェンスのチーム」土浦日本大学(茨城県)

U18日清食品リーグ
チーム・協会

【©U18日清食品リーグ】

11月23日に開催された「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」の試合で、土浦日本大学は正智深谷(埼玉県)に58-74で敗れました。後半は公式戦の出場経験がほんどない下級生主体でプレーしたことで正智深谷のバスケに対抗できませんでしたが、前半は土浦日本大学の屋台骨を支える堅守から流れをつかみつつ、三谷拓夢選手と齋藤楓選手の連続3ポイントシュートなどで徐々に得点を伸ばし、前半終了時点で40-27と大きくリードしていました。

「前半はシュートが入らなくてもディフェンスで我慢できたし、速攻も何本か出ていたのですが、後半は相手のディフェンスの対応に苦戦してシュートがセレクションがあまり良くなかったし、ディフェンスで我慢できませんでした。中でもオフェンスリバウンドをたくさん取られてしまったのは課題なので、しっかり修正していきたいです」

試合をこう振り返った平岡皇太朗選手は、佐藤豊文ヘッドコーチが「替えの効かない存在」と信頼を寄せ、「ゲームコントロールが一番上手く、ディフェンスでしっかり強度を出せている時は常に平岡が声を出して周りを動かしています」と、その貢献を称えるキャプテンです。

【©U18日清食品リーグ】

平岡選手は中学時代に全国制覇を果たし、昨年のかごしま国体では少年男子において茨城を連覇に導いた実績の持ち主ですが、もともとは声を出したり積極的に仲間たちとコミュニケーションを取ることがあまり得意ではなかったそうです。しかし、このリーグを戦を戦う中で自覚を強め、より具体的な言葉掛けでチームメートを引っ張れるようになってきたと手応えを得ています。

「今までは『ディフェンス!』みたいな単純な声掛けしかできませんでしたが、今は『あの選手が当たっているからプレッシャーを強めよう』など、明確な指示を出せるようになってきました。今日も負けはしましたが、僕だけでなくいろんな選手同士でディフェンスの声掛けができていました。僕たちはディフェンスのチームなので、そういうことができるようになったことでチームとしてもまとまってきたと思います」

土浦日本大学は昨年のウインターカップで、インターハイ王者の日本航空(山梨県)を破り、準優勝の福岡大学附属高校(福岡県)戦でも好勝負を演じる躍進を果たしました。今夏のインターハイは初戦の鳥取城北(鳥取県)戦に1点差で敗れたものの、佐藤ヘッドコーチは「今年のチームも去年と同じくらい力があります」と言葉に力を込め、平岡選手も「それぞれの役割をもっと明確にする必要はありますが、一人ひとりの能力は去年と変わりません」と言います。

【©U18日清食品リーグ】

ガードの平岡選手と齋藤選手、ウイングの三谷選手や松代大輝選手といった3年生たちは、佐藤ヘッドコーチが「メンタル的にも人間的にもしっかりしてきて、どんな状況でも求めていることをやってくれる」と評価するように、安定したパフォーマンスを発揮できる選手へと成長しました。

そして2年生では、195cmの長身を備えながらアウトサイドシュートの精度が高い渡邊脩希選手や飯田渚颯選手が台頭しており、男子U18日本代表に名を連ねたかつてのエース、深澤桜太選手を彷彿とさせるポテンシャルの片鱗を見せています。

平岡選手は今大会で成長した選手として渡邊選手の名前を挙げ「前まではゴール下のプレーがまだまだ弱かったのですが、最近では力強くフィニッシュできるようになりましたし、特にリバウンドは本当に強くなって、頼もしい選手になってきました」と語りました。この「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」を経て、土浦日本大学は確かな成長の手応えを得られたようです。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント