U18日清食品 東海ブロックリーグ2024 女子 大会レポート 中村珠「息の合ったプレーが増えてきた」県立岐阜商業(岐阜県)

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【©U18日清食品リーグ】

県立岐阜商業は「U18日清食品 東海ブロックリーグ2024」で開幕から2連勝を飾るも、浜松開誠館(静岡県)、星城(愛知県)と強豪チームに相次いで敗れました。9月23日、5試合目となる四日市メリノール学院(三重県)は、インターハイでベスト8進出を果たしたチームへのチャレンジとなりました。

前半は中村珠選手と小倉真奈美選手のフロントコートコンビが「リバウンドなど泥臭いプレーが強み」と語った言葉通り、インサイドで身体を張ってゴール下で得点を積み重ねます。さらに彼女たちのキックアウトからエースの西尾南美が3ポイントシュートを射抜くなど、中外のバランスが良いオフェンスで38-29とリードして前半を折り返します。

しかし後半は、四日市メリノール学院の強烈なゾーンプレスの前にボール運びに苦戦。ターンオーバーから走られる展開に持ち込まれて点差を詰められ、第4クォーターの最後にブザービーターを決められて延長戦に持ち込まれます。最終的には80-74で競り勝ちましたが、手応えと課題を得た45分間になりました。

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課題は四日市メリノール学院がディフェンスの圧を高めた時に冷静に対応できなかったこと。それに加えて途中で選手のケガもあり、メンバーが交代したことでコミュニケーションが上手く取れなかったことです。キャプテンを務める中村選手は「そこで私がもっと声を出して、落ち着かせてあげられれば、延長にならずに勝てたと思います」と冷静に試合を振り返ります。

延長に持ち込まれる厳しい展開でも、再び相手を突き放して勝利を収めたのは大きな収穫です。「私たちは岐阜県では岐阜女子に勝てなくて県2位です。コーチからはいつも『県1位と県2位のチームには大きな差がある』と言われていて、その差を埋めようと頑張ってきました。だから三重の1位の四日市メリノール学院を相手に、延長になっても下を向かずに気持ちを切り替えて、自分たちの強みであるディフェンスにもう一度フォーカスして勝てたのは自信になります」と中村選手は話します。

中村選手は「U18日清食品 東海ブロックリーグ2024」を戦っていく中での成長について「個人の課題についてはまだまだですが、チームプレーをもっと確立するという目標に対して、前の試合よりも連携が深まり、息の合ったプレーが増えています」と、チームの成長を語ります。

【©U18日清食品リーグ】

その中村選手について田中良夫ヘッドコーチは「自分についてこい! というキャプテンシーを出すタイプではありませんが、チームが苦しい時でも冷静に判断できる頭の良い選手で、彼女がコートにいないとチームがまとまりません。学業でも資格試験に合格するなど頑張っています」と全幅の信頼を置いています。それと同時に「中村も小倉もまだおとなしくて、彼女たちがもっと声を出して2年生のフォワード陣を引っ張ってくれると、チーム全体がもっと良くなると思います」と、さらなる成長にも期待しています。

しかし、チームの成長については「今日のような戦いぶりでは全国で勝つのは難しいです。県1位のチームとの差は依然として大きいです」と辛口評価。「だからこそ、この時期に目の前の勝ち負けではなく、失敗も含めていろいろな経験を積み重ねていくことが大切です。そういう意味で、試合後の選手たちには『今日は5分長く試合ができて良かったね』伝えました。特に下級生にとってはこの大会で経験値がすごく上がっています」

10月14日には県立いなべ総合学園(三重県)に勝利して、4勝目を挙げました。過去2年の「U18日清食品 東海ブロックリーグ」ではいずれも2勝に終わっていただけに、チームは自信を増しています。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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