【5年ぶりの対戦!!】川崎公式なのにどこよりも詳しい(!?)上海海港プレビュー
2020年大会以来6回目のACL出場となる上海海港のキャプテンは、在籍8年目を迎えるオスカル(背番号8) 【(c)AFC】
創設は2005年。昨年の中国超級リーグ王者
そこから2年で甲級リーグ(中国2部)に昇格し、2012年に優勝。創設7年目にして、1部リーグである中国超級に昇格を果たす。ちょうど、その年に海上輸送の大企業である上海上港集団とスポンサー契約を結び、上海上港として名を知られるようになっていく。中国サッカー協会がクラブに会社名を入れない方針に転換した2021年から現在の上海海港(上海ポートとも呼ばれる)に変更されたが、上海上港の時代にアジアの舞台を席巻した。
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に初めて参加したのは2016年だった。ラツィオでイタリアのセリエA優勝を果たすなど、世界的な名将として知られた、スヴェン ゴラン エリクソン監督に率いられた上海上港。前年の国内リーグで2位となり、プレーオフでタイのムアントン ユナイテッドに3-0の勝利。本戦のグループステージではJリーグ勢のガンバ大阪と同じグループGになったが、ホームとアウェイの2試合で勝利し、1位でラウンド16に勝ち進んだ。そこで対戦したFC東京とはホーム&アウェイで1勝1敗だったが、当時のルールだったアウェイゴールの差で準々決勝に進出。しかし、そこで同大会を優勝する韓国の全北現代に2試合の合計スコア0-5という完敗で、ACL初挑戦は幕を閉じた。
両チームの直近の対戦は2019年。左からオスカル、守田英正、フッキ 【(c)KAWASAKI FRONTALE】
2018年には“AVB”を継いだヴィトール ペレイラ監督が、ついに上海上港を中国超級リーグの優勝に導く。この年と2019年にはACLで、川崎フロンターレと2年連続で同じグループに入り、ホームとアウェイで対戦。ともに上海では上海上港の勝利、等々力では引き分けという結果だった。どちらもグループステージは突破したが、2018年はラウンド16で鹿島アントラーズ、2019年は準々決勝でまたしても浦和に敗れており、決勝トーナメントにおけるJリーグ勢はアジア制覇への“鬼門”になっていく。結局、“コロナ禍”によるセントラル開催で行われた2020年のACLもヴィッセル神戸に敗れて、ベスト16で大会を終えることとなった。
監督は2022年に横浜FMをリーグ優勝に導いたケヴィン マスカット
マスカット監督は2010年にはメルボルン・ビクトリーの選手として、2018年には同チームの監督として川崎Fと対戦経験がある 【(c)AFC】
そうした外国籍選手が中心であることは間違いないが、イングランド出身で現在は中国国籍を持つDFティアス ブラウニング(中国名・ジャン グアンタイ/蒋光太)や経験豊富な守護神のヤン ジュンリン(顔駿凌)、左サイドバックからタイミングよく前に駆け上がるリー シュアイ(李帥)といった中国代表のタレントが支えており、中国勢でもバランスの取れたチームだ。連覇を目指す中国超級リーグでは同都市のライバルである上海申花と終盤戦まで優勝を争っている。ACLエリートは開幕戦でジョホールと2-2で引き分け、第2節は韓国の浦項スティーラーズに0-3で敗れた。いきなり苦しい立場になったが、第3節はオーストラリアのセントラルコースト・マリナーズを3-2で振り切っており、1勝1分1敗の勝点4で8位。現在10位の川崎Fとしてはホームで何としても勝利したい勝利したい相手だ。
文:EL GOLAZO
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