早大ボクシング部出身・岩田翔吉 早稲田初の世界王座獲得 学生時代の誓い実現
WBO世界ライトフライ級の新王者となった岩田選手 【共同通信】
攻める岩田選手。トランクスには早稲田スポーツのシンボルであるロゴをつけ、早稲田を背負って戦った 【共同通信】
強烈なパンチでダウンを奪う岩田選手 【共同通信】
今後についてはライトフライ級で防衛戦や統一戦を行っていきたいとし、「自分はこれからもっと強くなれると思っています。軽量級ですけど、迫力があってパワフルな、一発で相手を倒せるようなチャンピオンになっていきたいと思います」と目指す世界王者像を示しました。
岩田翔吉が見せた「継続することの大切さ」
世界戦後、チャンピオンとなった岩田選手を囲む早稲田大学ボクシング部員 【早大ボクシング部】
2016年に私がボクシング部コーチとなった時、3年生だった岩田翔吉に出会いました。当時の印象は、「ギラギラ」していて「尖っている」若者そのものでした。彼は「早稲田大学出身初のプロボクシング世界チャンピオンになります」と、目を輝かせて語ってくれました。その姿はまさに「勉強もできて都会的でイケてるけど、実はボクシングも強い」という、きらびやかな魅力を持っていました。
彼がボクシング部にいた時期、団体戦でチームとして勝てず、個人戦でも思うような結果を出せなかった時期が続きました。それでも、彼はプロのジムに出稽古に行き、トップクラスの選手たちと切磋琢磨し続けました。その姿勢からは、ボクシングの厳しさを知りながらも、モチベーションを持ち続ける精神力の強さを感じ、彼をとても誇りに思います。
人間万事塞翁が馬。どんな道も、未来への糧となることを、彼が証明してくれました。現役ボクシング部員に伝えたいのは、何よりも「継続することの大切さ」です。岩田翔吉も、早稲田大学での4年間を懸命に積み重ね、その経験を糧にして世界の舞台で結果を出しました。彼のように、大学での努力がいつか大きな成果に繋がることを信じてほしいと思います。早稲田大学の4年間は、眩しくも儚い瞬間の積み重ねであり、二度と戻れない時間です。だからこそ、今を、岩田翔吉が見せてくれたように全力で走り抜いてほしい。その姿を見届けるのが私の役目だと感じています。
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