PONOS NAKAJIMA RACING予選/決勝レースレポート【全日本スーパーフォーミュラ選手権 第6戦、第7戦富士大会】

SUPER FORMULA/SFgo
チーム・協会

大量ポイント獲得を目指した富士大会 / 第6戦は着実にポイント獲得も、第7戦はアクシデントなどで悔やまれる結果に

#64 山本尚貴 【PONOS NAKAJIMA RACING】

今シーズン初めて1大会2レース制となる大会で、土曜に第6戦の予選と決勝、日曜に第7戦の予選と決勝が行なわれる。PONOS NAKAJIMA RACING の#64の山本尚貴、#65の佐藤蓮の2台は、それぞれポイントを積み重ねているものの、大量ポイントを獲得できる可能性があることから最終大会までタイトル争いに絡んでいくためにも大事な2戦となる。

第6戦の決勝ではペースが掴めず、耐えるレース展開に / 山本8位、佐藤7位でポイント圏内でフィニッシュ

第6戦予選結果 #64 山本尚貴:8位 #65 佐藤蓮:6位
第6戦決勝結果 #64 山本尚貴:8位 #65 佐藤蓮:7位

【PONOS NAKAJIMA RACING】

第6戦が行なわれる土曜日は秋晴れに恵まれ、過ごしやすい1日となった。まずは公式予選 Q1、A グループで佐藤蓮がアタックを行ない2番手タイムで Q1 を突破すると、B グループの山本尚貴も3番手でQ2進出を決める。Q2 では山本は8番手、佐藤は6番手となった。午後になって風が冷たく感じるようになるも引き続きドライコンディションで 41 周回の決勝レースがスタート。8 番手からスタートした山本は 1つ、6 番手スタートの佐藤は 3 つポジションをあげて上々の滑り出しを見せる 2 台だったが、序盤からポジション争いが激しく、佐藤は4番手、山本は8番手で周回を重ねていく。2台は揃ってピットインを引っ張る作戦をとり、佐藤は 24 周目、翌周には山本がピットインを行ないコースに戻る。全車がピットインの義務を終えて順位が整理されると、佐藤は7番手、山本は 10 番手と2台はポイント圏内を走り、終盤に山本はポジションを上げ 8 位フィニッシュ、佐藤は 7 位フィニッシュとなった。

総監督:中嶋悟 コメント

「昨日の専有走行の雰囲気からすると、予選はもう一歩…といきたいところでした。決勝は、佐藤はいいスタートを切りましたが、タイヤ交換後のペースが上がらず、山本はその逆となった感じですが、ポジションは7位、8位となんとか持ちこたえたと思います。明日は今日の反省を活かした内容にできるよう、これから準備を進めます」

監督:伊沢拓也 コメント

「昨日の専有走行から予選、決勝と来て、もう少し上のポジションを期待はしましたが、2 台ともしっかりレースをした結果、揃ってポイントを獲得できたのは良かったと思っています。それぞれ速いスティントが違っていて、上位の選手と比べると決勝レース全体を通してペースが良かったわけではないので、そういう部分でトップには少し追いついていなかったです。そのあたりをしっかりと分析して、明日は 2 台揃っ
て今日よりいいところで戦えたらと思います」

#64:山本尚貴 コメント

「専有走行から佐藤選手の調子が良かったので、それを参考にしつつ予選に臨みました。Q1 はまずまずでしたが、Q2 はアジャストが狙った通りに行かず、悔しい結果になりました。決勝は、前半のペースがあまり良くなかったです。タイヤを替えた後半スティントもきついかなと想像していたのですが、タイヤ交換してからの方がペースも調子も良く、たらればではありますがもう少し早いタイミングでピットに入ったほ
うが良かったかもしれないと思います。チームとしては 2 台が近い位置のリザルトにいますが、できれば明日は揃ってもう少し前の方でレースができるように、頑張りたいなと思います」

#65:佐藤蓮 コメント

「予選の Q1 はいいフィーリングで走れたのですが、Q2 に向けてはコンディションの変化に合わせ切れませんでした。ただ方向性としてはいいものが見つかっていたので、予選に関してはポジティブだったと思っています。決勝は思っていたようなペースで走れなかったので非常に残念です。今日の課題はレースペースでした。山本選手と比べると序盤が速くて後半が遅かったので、その違いも見ながら、明日は決勝の終盤でもペースを上げられるような組み立てにしたいです」

第7戦は車検失格やレーストラブルに見舞われる展開に

#65 佐藤蓮 【PONOS NAKAJIMA RACING】

第7戦予選結果 #64 山本尚貴 : 7位 #65 佐藤蓮 : 5位
第7戦決勝結果 #64 山本尚貴 : リタイヤ #65 佐藤蓮 : 失格
第 7 戦が行なわれる日曜日も快晴となった富士スピードウェイ。公式予選 Q1 が予定時刻の 9 時にスタートする。A グループ出走の佐藤は 2 番手、B グループ出走の山本は 3 番手で Q1 を突破し Q2 に進出。Q2ではそれぞれミスなくアタックを行ない、佐藤は 6 番手、山本は 8 番手に。予選終了後にペナルティを受けたマシンがあったことで、それぞれ 1 つポジションを上げ、佐藤は 5 番手、山本は 7 番手となった。午後になり、少し雲があるもののドライコンディションで 41 周回の第7戦がスタートを切る。7番グリッドからスタートを切った山本はスタートでポジションを落としペースが上がらない中、懸命に周回していく。11 周目にピットインを行ない 14 番手でコースに戻る。そこから挽回を図ろうと少しずつ順位を上げていた山本だったが、33 周目にバトルをしていた相手のマシンにトラブルが発生し接触、そこでレースを終えてしまう。一方の 5 番スタートの佐藤は着実に順位を上げて周回していき、他車のアクシデントでセーフティカーが導入された直後のタイミングの 13 周目にピットインし、タイヤ交換を終えコースに戻る。この時、コース上にいるマシンと接触があったが、佐藤は懸命にポジションを守りセーフティカー解除後も上位バトルを展開する。佐藤は 4 位でチェッカーを受けたが、レース終了後にコース復帰の際の他車との接触
にペナルティの裁定が下され 10 秒加算のペナルティが出される。さらには、再車検で最低重量違反により失格という結果となった。

【PONOS NAKAJIMA RACING】

総監督 : 中嶋悟 コメント

「佐藤は頑張りましたがもう一歩…と思っていたところ失格となり残念なレースとなってしまいました。山本も残念ながら接触でレースを終えてしまいました。残り2戦、気持ちを切り替えて、今年のいい締めくくりができるよう準備をしていきたいと思います。山本のクラッシュ、佐藤の失格の件など、多くのご心配とご迷惑をおかけし申し訳ありませんでした。最後の鈴鹿もチーム一丸となり頑張りますので引き続きよろしくお願いいたします」

監督:伊沢拓也 コメント

「山本選手は、予選では何とかいいところに着くことはできたものの、序盤のペースが上がらずに苦しいレースを強いてしまいました。最終的には争っている相手のマシンにトラブルが生じたことでクラッシュしてしまい、結果としても残念ですが、それまでのペースがなかったことの方が問題だと感じています。佐藤選手に関しては、予選は悪くないポジションを得られたと思っています。レース中も、いろいろと混乱が
あった中で落ち着いていい走りをしてくれました。最終的に失格になってしまったことはドライバーに対して申し訳なく思います。鈴鹿では挽回し、いい締めくくりができるように進めていきたいです」

#64:山本尚貴

「昨日の予選と決勝を振り返って、いろいろと改善を狙って臨みました。予選はまた狙った通りには行きませんでしたが、それでも 1 台ペナルティでポジションが上がって、昨日よりは 1 つ前からスタートできることはポジティブなことだし、レースに向けても手ごたえは感じていました。ただ始まってみると昨日と一緒で、スタート直後からあまり上手く走れない状態で、オーバーテイクシステムとの兼ね合いもあまり上手くいかず、ポジションを落とす形になってしまったのは残念です。状況を好転させようと早めにピットに入ったものの、それもセーフティカーが出たことで裏目に出てしまいました。とはいえまだ周回数も十分ありましたし、後半で周りのペースが落ちてからは自分に分がありそうだったので着実にポイント圏内にポジションを戻そうと思っていたところで接触があってリタイアとなりました。1 大会 2 レース制の限られ
た時間の中で改善できたところや課題はいろいろとありました。鈴鹿は富士とキャラクターが大きく違うので、今回のデータがどれだけ生かせるかはまだ分かりませんが、残り 2 レースをいい形で戦って、シーズンを締めくくれたらと思っています」

#65:佐藤蓮

「予選では昨日の状態からアジャストしていったところ Q1 はいい形で走ることができました。ただ Q2 はライバルと比べて上げ幅が少なかったです。決勝では序盤のペースが良くてどんどん前に追いついていくことができましたが、セーフティカーが出た後、レース再開後に順位を落としてしまいました。ペースがあったことを考えると、あの中でももう少しできたことはあったと思うので、隙を付かれて抜かれてしまったのは残念でした。クルマの仕上がりとしては昨日と比べてかなり改善したので、いいステップを踏めたと思っています。最終的な結果は非常に残念ですが、今回得られたものをしっかりと生かして、最終戦は力強い戦い方をしたいと思います」
※最終戦となる第8戦、第9戦は11月9日、10日に鈴鹿サーキットで行なわれます。
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著者プロフィール

SUPER FORMULAは国内最高峰で最速のフォーミュラレースシリーズです。レースに使用する車両やタイヤ・エンジンに性能の差が無い「イコールコンディション」のため、ドライバーの実力やチームの戦略が勝敗につながります。世界的に見てもF1に次ぐ速さをもち、F1に乗るために必要な「スーパーライセンス」が最短2年で取得が可能。それにより、世界の舞台で活躍している名だたるドライバーを輩出している、世界でも注目されているカテゴリーです。公式サイトでは、SUPER FORMULAに関する様々な情報をご紹介いたします。

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