U18日清食品 関東ブロックリーグ2024 男子 大会レポート 石塚光晟「がむしゃらに戦い続けるチームの軸を磨いていく」文星芸術大学附属(栃木県)

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【©U18日清食品リーグ】

文星芸術大学附属は、8月のインターハイをもって石塚光晟選手と池田陽平選手を除く3年生が引退し、新キャプテンの進藤陽斗選手を始めとする2年生を主軸としたチームとして新たなスタートを切りました。2年連続出場となる「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」は新チームの記念すべき初陣であり、実力を磨く絶好の機会となります。

初戦で対戦した船橋市立船橋(千葉県)は、練習試合をよく行う間柄です。夏までのスタメンが石塚選手のみという布陣でこれに挑んだ文星芸術大学附属は、序盤から相手の激しいディフェンスにつかまります。しかし、193cmとチームで最も長身の秋山晴希選手のゴール下のシュートなどで食らい付き、少しずつチームが持ち味とする「守って走るバスケット」を展開していきます。第3クォーターはその真骨頂となるようなパフォーマンスを発揮して、残り1分に深町慶人選手がバスケット・カウントを獲得した時には会場が大いに沸きました。

最終的には56-72で敗れましたが、インターハイまでメンバー入りしていなかった選手を含むフレッシュな面々を起用しつつ、ハイレベルな展開の中で思い切り良くチャレンジする姿が見られました。吉澤啓貴ヘッドコーチは「敗れはしましたが、試合後に船橋市立船橋の星野(拓海)ヘッドコーチから『文星芸術大学附属さんのディフェンスはしつこかった』と言われて、ちょっとうれしかったです」と笑顔を見せました。

【©U18日清食品リーグ】

ヘッドコーチの意図を汲み取った声掛けができる点を信頼されてインターハイまでキャプテンを務めた石塚選手は、初戦をこう振り返りました。「新チームが始動してからまだ2週間なので、もともとのチーム戦術の確認と、チームが一番大切にしているがむしゃらさを表現することに重点を置いて準備をしてきました」

「今日は先手を奪われましたが、タイムアウトでヘッドコーチの指示を聞きながら選手同士でも『どこがダメなのか』と話し合って修正し、ガード陣が前からプレッシャーをかけて、ボールをカットしてファストブレイク、というウチらしいプレーを出せたところは良かったと思います」

吉澤ヘッドコーチに指導者のバトンが受け渡されて5年目となる今年、文星芸術大学附属はインターハイで、吉澤ヘッドコーチ体制初となる全国大会の白星を挙げました。勝利の瞬間を「うれしかった」と振り返る石塚選手は、「僕たちはベスト8を目標にしていたので、2回戦で福岡第一(福岡県)に負けてそれを達成できなかったのは悔しかったですけど、『全国で1勝』を果たしたことは、経験値として大きなものになりました」と話しました。

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そして石塚選手は今、チームの歴史に残る1勝を主力として戦ったほぼ唯一の選手として、後輩たにその経験をつなぐ役割を果たしています。「最初は少し苦労していましたが、徐々に慣れてきてみんなに声をかけられるようになった」と評価する新キャプテンの進藤選手とコミュニケーションを取り、主に戦術面の伝達でサポートしています。

その石塚選手は今後の抱負をこう語りました。「この『U18日清食品 関東ブロックリーグ2024』で戦う相手はどこも格上なので、チャレンジ精神を忘れずに、どんな時もあきらめず泥臭く、全員でプレーしていくことが大切だと思います。自分たちはエースというエースがいないチームなので、チーム一丸で点数を取っていく。ディフェンスから走る、がむしゃらに戦い続けるというチームの軸をさらに磨いていきたいです」

文星芸術大学附属はインターハイ前に「EXCEED」(超える)というスローガンを掲げ、新チームでもそれを継続させています。若いチームは石塚選手の言う「チャレンジして超え続ける姿勢」を追求し、成長していきます。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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